まずは鮮やかで豊かな情景・色彩描写を堪能してください。幻想的な雰囲気を支えているのは壁の一枚、服の一着、光の一条の集積であると再認識させられます。
次に登場人物の輝き。2話で登場するのは優しい主人公のリアくんと、可愛い小さな女の子のアシャアシャちゃん。ですがこの後にまだ真打ちが控えています。ナジュナジュという名前のこの子の魅力は名状しがたいものがあります。おそらくすべての読者が「結婚してほしい」と思うはず。
次に魔法の質量について。主人公のリアくんは可愛いだけでなく凄腕の魔法使いであり、冴え渡る呪文の詠唱にも要注目です。冒頭のとんでもない大失敗にも理由があるんです、リアくんは悪くない(とも言い切れない…?)
そしてこれらの世界観を包み込むようにピタリとピースが嵌まっている、童話や絵本を思わせるテンポの文章もお楽しみ要素の一つです。特に幼いアシャアシャちゃんの台詞が全部可愛い。サブタイトルも時に軽妙に、時に静穏に街を彩ります。
さあ、そろそろあなたの頭上にも飴玉が降り注ぐ頃でしょう! ぜひ御一読ください!