きよしこの夜

舞台はひと昔前のとあるヨーロッパでお嬢様たちが集う女学院。
そこへ二人の幼馴染が生きていく。
一人はマアルという線の細く長身の美少女。色素の薄い金髪に深い碧眼を持つマアルは、その外見から中性的にも見え学院内では人目を引く女生徒。鼻先にあるそばかすがコンプレックスらしく、いつも控えめに顔をうつむかせている。
もう一人は健康的な身体つきで黒く長い髪と、同色の大きな瞳を持つ女生徒ビアンカ。
彼女は対照的に常に胸を張って堂々としているが身体的には弱い。

この幼馴染の二人はいつも学院内の憧れの的、ペアだった。
ある日ビアンカは常に共にいたマアルへ自立を宣言する。
紡いでいた糸が冷たい雪に溶かされていく聖夜のおはなし。