atomic fire ball

感情の一切入らない、それでいて硬質とも違う優しみも感じるような語り口は『短編である』ということを差し引いても途中で読むことをやめさせない。
仮に長編であったとしても時間の許す限り読み進めてしまうと思われます。

個人的に日進月歩の科学の功罪について考えることが多いので、人間は便利さを得た代わりに何を失っだろう?太陽を手に入れようとしてはいけなかった…など考えましたが、私の感想よりとにかく読んでみて欲しい作品です。

原爆の当日の悲劇の様子がドキュメンタリータッチでさらっと進みますが、筆力や構成力のない方が同じことを同じ順に書いてもこんなには書けないと思います

他の作品ではかわいい魔女みたいなのが出てくる作品なども書かれていて、同じ方が書かれてるの?と引き出しの多さにいつも驚く。
なんか、官能的(エロではない)なのもありました

そういうわけでこちらの作品が初読みの方は、他の作品も覗いて見て損は無いと思います。
(逆に得をする)