手紙

 あれから少し経った。

 彼は死んだ。 屋上から落ちて死んだ。


 良いか悪いか、今回の件に関しては、私の仕業ではなく、ただの不幸な事故として扱われた。


 なぜそうなったか?

 理由はおそらく、通報を受けた警察が駆けつけても、あまりのショックで、呆然と空を眺め続けていた、半ば廃人の様になった私が現場に佇んでいたからであろう。


 少しの間学校を休み、病院に通い、メンタルケアを受けて、ある程度精神状態が落ち着いてきた頃、私宛ての、ある一通の手紙が送られて来た。


それは、死んだ[彼]の葬式への案内状だった。

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