1話、2話を読んでいるとき、何故、『星の海』というタイトルなのだろう、と思った。「星」も「海」も出てきやしないのに。
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また、物語の序盤では、主人公の祖父の死が描かれている。
主人公は、祖父の死をなかなか受け入れられずにいる。
そんな中、祖母も倒れてしまう。
祖父と祖母がふたりで切り盛りしていた食堂に、取り残される主人公。
そんな時、食堂にひとりの客が訪れる。クラスメイトの早坂だ。
主人公が、祖母が倒れてしまったので店はやっていないと言うと、早坂は泣き出してしまう。主人公が、泣いている理由を訊ねると、早坂は、主人公の境遇に悲しんでいると答え、逆に主人公に何故泣いていないのかと訊いてくる。そこで、主人公は祖父の死に対して、一度も泣いていないことに気づくのだ。
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ここまでが物語前半のあらすじである。
(紹介文に記載の内容まで紹介しました)
物語では、主人公が祖父の死を受け入れていくまでの過程が描かれている。その中に、ちゃんと「星の海」の意味も、ちゃんと描かれている。
読了後、ああ、そういうことか! と、驚き、感動した。
私が言えるのはここまでである。