夏が来るように、もう一度あの人とめぐり逢いたい

現代ファンタジー作品。
熱すぎる夏は迷惑だけど、四季がないのも困りもの。

冒頭の書き出しが詩的だと思った。

一人ボケツッコミをしているところに、主人公の性格が現れている。
一回ボケを言ったり行ったりしたあと否定して、正しい反応をするという行動を取るのが彼の性格なのだろう。

冬の核は、主人公が夏の核だとはじめからわかっていた。
なのに「私は夏の核がまだ生きてるって信じたい。消えてないんだって」と含みのある言い方をしている。
彼女は、彼ではなく、彼の中にある核のことをいっていたのかもしれない。

主人公が失恋して、夏の核が弱まったことで世界も寒くなってしまったのだ。
だったら、新たな恋をすれば夏の核も復活し、夏が戻ってくるはず。
でもラストは二度と再び夏は訪れないみたいな、冷たく重い空気に沈んでいくかのように終わっていく。

ゆくゆくは、二人は付き合っていくのではと考える。
それまでには時間がかかるのかもしれない。