私の感情は、恋愛か、独占欲か

大学生の彩都(サト)は週に一度、木曜日、花耶(カヤ)の部屋に行き、料理を作り、二人で食べ、そして、セックスをする。

この作品の魅力は、彩都の感情の変化にある。
彼女は、花耶に対する感情を「推し」と定義し、恋愛とは切り離していたはずだ、それがいつしか彼女にも言い表せない物へと変化していく「花耶を自分のモノにしたい、花耶に自分だけを見て欲しい。」
最初は不可侵のものだった「推し」との関係の中で、彩都はそれに溺れ、自分のことすら分からなくなっていく。

自分の知らない花耶の一面を知った時、彩都の感じた想いは、その先の彼女の選択は!

ドロドロで、尚且つ美しい、二人の女の作品です。
1月16日 安藤栞