病床で抱く漠然とした不安。窓の外には枝に引っかかった風船。

病床の不安と言ってしまえばそれだけですが、その単純な出来事をうまく表現するのが小説なのだと思います。
本作はそういった意味で、とてもうまく表現された作品です。

タイトルにあるように、風船とスカートという一見結びつきそうにない事物を絡めて、不安を描きます。
入院したことがない人でも、この不安を共感できるはず!

そして不安のまま物語を終わらせず、とても良い形で思考を転換させてくれるので読後感も爽やかです。
これぞ文章表現!

勉強になります!