それぞれの二人が夢と勇気を書きあって、同じ明日を描くの

こういう青春を、放課後を、過ごしてきた人達が同じ空の何処かにいるかも知れないと思わせてくれるような作品。

一話と二話の書き出しの「茜色の空」を揃え、くり返しながらも起きている状況が異なっているのを見せることで、日常が変わってしまったことを描きたいのだろう。

誰かがいると、集中できなくてうまく書けなかったりする。
プロでも人に見られているのを嫌う人もいるのに。
一緒に一つの作品を作り上げるパートナー、という意識でいたから、隣にいても気にならずに作業できたのだろう。

スランプに陥ったときの、二人の考え方の違いが面白かった。
描きたい場面のイラストを朝倉が描く展開が良かった。
はじめから絵が好きで、仲のいい子がソフトテニスをしてて、一緒にペアを組んでいたのかもしれない。
高校になって一人になって、コミュニケーションが取れずに退部した。
仲のいい子がいたから、ソフトテニスをやれていたのだろう。

ところで、表紙絵しか描かなかったのかしらん。

主人公を深く描くことで等身大の高校生を描けている気がして、今を感じられる。