不協和音が調和する

本作の短歌は、どれも、どこかがねじれています。素直に「ああ、いいね」ではすみません。読者の心をどこかひっかきます。

ですが、各首を読み終えたとき、これはこの形にならざるを得ないという確信を得ます。

世界は、整ってはいないけれど、全てに道理があります。道理が完結するところまで、ねじれた世界をまるっと掬い上げた歌が並びます。

私は唸りました。皆様はどうでしょう。

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