第54話 終わりと少しのあとがき
結婚式を終えた僕達は、その日の夜に初夜を迎える。
今また僕は、陛下の部屋の前で立ち尽くしているのだが……。
すぅー……はぁー……と深呼吸して、今度こそ勇気を振り絞って扉を開けた!
「ふふ、今回は自分で入ってこられたか」
「進歩……しましたよ」
ベッドの上には水色のバラが散りばめられ、バラのいい香りが漂っている。
「さあ、こっちへ」
陛下は入って早々立ち尽くしていた僕の手を取り、ベッドへ誘導される。
ドサッと僕を押し倒す。暗い部屋で影が落とされた彼女の顔は、とても妖艶で美しい……。
僕は彼女の首の後ろに手を回し、彼女が僕にキスをする。
早速舌を絡めるような深いキスに酔いしれる。
「んぁ……んん……っはぁ……陛下ぁ……」
ぱっと口を離され、思ったより早いキスの終わりにかなしくなる。もっと欲しい……足りない。
「ふふ、そなたのそんな表情もいいな。できれば名前で呼んで欲しいのだが?」
「あぁ、そういう事でしたか……。僕のオレリア……リア、愛してますよ」
「ありがとう。私も愛している。この世の何よりも。そなた以外の全てを失ったとしても、そなただけが居ればいい。……重いか?」
「その重さがないと満足できなくなりました……責任取ってくださいね?」
「ふふ、当たり前だ」
「はやく……」
「わかったわかった」
僕が催促すると、僕が求めた熱いキス……。
「ふぁ……んん……はぁ……ぁ……」
「好きだっ……アシュ……」
「僕も……です……んん……」
彼女は器用に僕の服を次々と脱がしていく。気付けば僕は裸になっていた。僕だけ全裸なんて、恥ずかしい。
「ここが苦しそうにしているな」
「あ、す、すみません……」
「いや、嬉しいぞ? ちゃんと反応してくれて」
そしてチュッチュッと僕の首筋や、肩、胸、お腹……少しづつ下に下がっていく……。くすぐったくて、恥ずかしくて、キスを落とされたところが熱い……。
「リア……僕も……」
「ふふ、脱がしてくれるか?」
「はい……」
僕は恐る恐る彼女の胸元の結ばれていた紐を解き、スルッと服が落ちる。彼女の身体を覆っていたネグリジェがなくなり、全てが露になる。
あぁ、何度みても貴方は美しい……。神秘的で。
「好きにしていいぞ」
僕が彼女の胸を恐る恐る触れると、彼女は僕の手に手を重ねる。そして、僕の首の後ろをもう片方の手で触ると、ぐいっと彼女の胸の方へ近づけた。
その後のことは、言うまでもなく……とても熱い夜になった。
僕はこの初めての初夜の体験を、これからも忘れないだろう。初めて貴方と繋がった、特別な日なのだから。
子供が出来たらいいなって、2人で話した。
僕達は夫婦になり、これから新しい2人の人生が始まる。
何とも幸せな一夜だった。営みが終わり、疲れていたのか身体を綺麗にした後すぐに眠りについた。
✦︎✧︎✧✦
暖かい太陽の光が差し込み、目が冷めると隣で陛下が眠っている。少しはだけた肩は、僕がつけた印が見える。白い肌に赤いその印は、とても綺麗で目立って見える。
大好きな貴方の頬を撫で、髪を撫でる。
愛おしくて堪らない、僕の妻。唯一の人。
これからも幸せにします。ずっと一緒。
「んん……? おはよう、私の夫」
「ふふ、おはようございます、愛する僕の妻」
夫婦になって初めて迎える朝。いつもと同じ風景が、キラキラと輝いて眩しい。
僕は愛の素晴らしさを知った。貴方と過ごす日々は特別で、毎日が幸せで、これからもずっとそれは変わらない。
人生とは何が起こるかわからない。僕が貴方と出会ったのは、運命なのだと思う。
僕の人生はまだ始まったばかりだ――――。
✦︎✧︎✧✦
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
この作品は私が小説を書こうと思ったキッカケの大切な作品です。長編を完結させられて嬉しいです🌈
最後は少し駆け足になってしまいましたが笑
私はBLも好きですが、TLの特にヒロインが攻めるような恋愛が好きで、あまり無いようだったので投稿しました。
こういうのはそんなに需要がないとは思いますが、刺さる人には刺さるかなーと思っています笑
少しでもいいなーとか、主人公達幸せになれよー!
とか思ってくださった方は、下の評価のほどよろしくお願いいたします🥺😭
この作品を通して感じたことや、何か得られたことがあれば幸いです。プロットを作成するということも最近知って、この作品はただ思うがままに書いてしまいましたが……良ければ感想も書いてくださると嬉しいです💭
次回作は現代ファンタジーのダンジョン配信系を予定しております!
流行りに乗ってみました笑
この作品からプロット作成など勉強した上で制作しておりますので、期待していてください!!!!
男でもときめきたい!〜ただの補佐官の僕が、実は女性だった国王陛下に溺愛される?!〜 やーみー @yaamii
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