誰も彼もが飄々としていて、テンポよく読めてしまう。でも、それだけじゃない。それぞれの思いがあり、ちょっとしんみりしかけたところでまた反転。噺家さんの落語を聴くような、軽妙なテンポであっという間に読んでしまいました。何を言ってもネタバレになりそうなのでちょっと具体的なレビューにはなっていませんが、リズミカルな和風ファンタジーを読みたい方に、お勧めです。
短い中でも読者の予想を裏切る展開が次々から出てきて、最後の最後までワクワクしながら読んでいました!セリフ回しや文章の表現の仕方など、和風のテイストの作品でしか出せないような人物のかっこよさが表れていて、とても痺れました!
森に隠れるように佇む人気の少ない村を通りかかった一人の男。 その村では、化け物にいけにえを差し出さねばならず……。 こう書くと典型的な和風ファンタジーのように思われますが、こちらの意表を突く展開と軽快な文体が読んでいて心地よいです。 短くさらりと読める良作ファンタジーをお求めの方に、特にお薦めです。
よくあるモチーフに、よくある滑り出し。しかし読み進めるうちに、こちらの予想を二度三度と覆してきます。軽快な文体が昔話的でもあり、その身の軽さのようでもあり。非常にさくさくと読むことができました。老人たちが非常に良いキャラクターで、ラストも面白く拝読しました!