夜明けを睨む

2023年9月10月（12首）

　世の中があまりにも虚ろなものだから　だからあたしの瞼はキラキラ

　蝉の音に隠れた嬌声　参考書だけが見ていた高三の夏

　カッコつけようなんてするから今日もボロが出たと思い込むのだ

　劣っていると認めることもできやしない劣等感に殺されている

　死にたいと思ったこともないんでしょ？　どうかあるよと否定してくれ

　君の夢小説を書いた　バッドエンドになった

　夏が終わる　秋が終わる　一年間終わる終わるを繰り返している

「卒アルに名前書いて」その言葉が一体どれほど嬉しかったか

　失恋したから呪いを受けた　あなた似の人をずっと好きになる

　どう言えばいい、嫉妬、執着、恋情？　そんな二文字で表せるかよ

　パッシブスキル:失恋経験　効果→冥土の土産が一つ増える

　愛して　というか愛して欲しかった　というか幸せになってよね