れいんどろっぷと冷たいねこ耳

めう

プロローグ

キャラクター紹介


・菊川陽太(きくがわ ようた) ――主人公

高校1年生、趣味はサッカー。

明るい性格で周りからも好かれやすい。


・谷川駿斗 (たにがわ しゅんと)

陽太の同級生、陽太とは対照的にクールな印象を漂わせている。

陽太とは小学生以来の仲で、親友。


・井原かなで(いはら かなで)

主人公の幼馴染。

陽太と同じく明るく、周りのムードメーカーとして愛されキャラ。

運動神経はあまりよくなく、よく失敗してしまうドジっ子。


***

プロローグ


降りしきる雨。

しずまりかえった路地の中で、少女は一人立ちすくんでいた。


冷たい、家に帰りたい。

吐くため息と願いは白く虚空に消えていき、やがて少女は口を閉じた。

路地の中を小さな野良猫が走っていき、そそくさと屋根の下に隠れる。


「わたしも帰るお家があったのに……な」

弱々しい声で、ふとつぶやいたあと、心の中にひどく空いた穴は塞げないことを知る。


「ひとりで、生きていかないと」

雨で湿った猫耳を揺らし、水気をはらう。

帰る場所はないけど、立ち止まっていられるのはここまでだ。

***

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れいんどろっぷと冷たいねこ耳 めう @meu-000111

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