どんな手を使ってでも、ボクは君を奪うと決めていた!

神石水亞宮類

第1話 どんな手を使ってでも、ボクは君を奪うと決めていた!




彼女は好きでもなんでもない男と結婚されられる!

それをボクが聞いたのは? 1カ月前だった。

ボクと彼女の共通の友達から聞いたんだ。

正直、ボクはその話を聞いた時はショックで一瞬頭の中が真っ白になった!

それでも話が進んでいくうちに、ボクは彼女をその男から奪いに行く事を

心に決める!

好きでもなんでもない男と何故、、、? 

彼女が結婚させられないといけないのか?

ボクには全く納得できない!




・・・ボクはその話を聞いた3日後に彼女に連絡して会ってもらうことにした。



『どうしたの? でもさーほんと久ぶりだねぇ~』

『・・・ううん、それより話訊いたよ。』

『えぇ!?』

『“結婚の話!”』

『・・・そっか、聞いたんだ。』

『うん。』

『親が決めた男性なの。』

『でも? 好きでもなんでもない男なんだろう!』

『そうね、でも決まった事だわ!』

『ボクは納得できないよ!』

『・・・どうして?』

『“芙沙には幸せになってほしんだ!”』

『ありがとう、その気持ちだけで嬉しいわ。』

『もし? “もしも? ボクが芙沙をその男から奪いに行くって

言ったら、芙沙は喜んでくれる?”』

『・・・も、勿論よ! 私もずっとミキオの事が好きだったんですもの。』

『分かった! ボクがその男から芙沙を奪い取るよ!』

『嬉しい、でも無理しないでね!』

『分かってる!』



・・・彼女はボクがその男から彼女を奪いに行くと言ったら?

急に泣き出してしまった。

彼女はやっぱりその男と結婚したくはないのだろう。

それなら絶対に! ボクは彼女奪い取ってやるぞ!




ボクは早速! 彼女と一緒にその男に会いに行った!

ガツンとボクはその男に言ってやるんだ! 

ボクは彼女をアンタから奪うとね!



『・・・そ、その男は誰?』

『“私を攫おうとしてくれる王子様かな。”』

『アンタか! ボクの大事な彼女と無理矢理結婚しようとしている男は?』

『人聞きが悪いな、俺は君のお父さんに言われて! しぶしぶ君と結婚し

なくちゃいけなくなった哀れな男なんだよ。』

『もう結婚はやめましょう! 私も父の仕事の事で言いなりになりたくない!』

『それを君のお父さんに直接言ってくれないか? 俺も困ってるんだ。』

『何をいまさら!?』

『俺だって、今までみたいに女遊びが出来なくなるんだよ!』

『そんな事の為に、彼女と結婚なんてボクが許さない!』

『しかし? キミは彼女の事が相当、好きなんだな!』

『そうだ!』

『一層の事! “本当に俺から彼女を奪っていけよ!”』

『いいのか?』

『俺も助かる!』

『・・・で、でも?』

『後の事は、俺から上手く君のお父さんに説明しておくから!』

『“ボクと一緒に逃げてくれる?”』

『いいわよ!』

『じゃあーお二人さん! 俺の分も頑張ってくれたまえ!』

【ありがとう!】



彼女と結婚しようとしていた男は、、、?

ちゃんと話してみたら、案外いい奴でボク達の話を聞いて協力してくれると

言ってくれた!

ボクと彼女は、行き先も決めず電車に飛び乗り見知らぬ街で一から二人で

生活をする事にした。

ボクも彼女の為に頑張って働いた!

彼女もボクの為に尽くしてくれた。

最初は大変だったけど? 徐々に落ち着いた暮らしができはじめ、いつの間にか

二人の間に子供もできたんだ!




・・・そして、ボクは彼女を奪い5年経って今ようやく彼女のお父さんに

挨拶に行く自信もついた!

ボクと彼女の事を認めてもらう事、ボク達の子供の事も認めてもらう!

今のボク達なら大丈夫!



『きっとお父さん、私達の事! 許してくれるわ!』

『そうだといいな。』

『子供もデキたんですもの。』

『うん!』

『絶対に大丈夫よ!』

『あぁ、そうだね。』

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どんな手を使ってでも、ボクは君を奪うと決めていた! 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru

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