第7話おまけその3

そうして僕と盾持ちの騎士の模擬戦が始まった。

とは、言っても僕が一方的に盾に向かって矢を放つだけ。だってそりゃあね、僕の神器の力は打てば打つほど強くなるんだし、相手が攻撃してこないなら尚更打つだけの作業ゲーになる。


「どうした、君の神器の力はその程度か?」


「いえいえまだ体があったまってないんですよ」


正確には体ではなく神器があったまってないんだが。というか、おーい作者そろそろ終わってもいいんじゃない?


[そう急かすなって。この話で出来れば一話以上は持って行きたいんだから]


いやいや、流石に無理があるだろそれは。だって僕がただひたすら盾に向かって弓矢を打つって言う絵面でどうやって一話持たせるってんだ。それにもう十発以上打ってるはずだから攻撃力1024倍は超えてるよね?なに?あの騎士の防御力と盾の耐久値どんだけ高く設定したの?


[いやーね、これっていわゆる強制のストーリーイベントじゃん。だから君の攻撃力が一万分の一ぐらいに弱体化されてんの]


は?


[ほら、ゲームとかでもよくあるでしょ。負けイベントとか、ギリギリで勝たないといけないストーリーで自分が強すぎたらすぐ終わっちゃうからステータスに調整が入ったり、ステータスが固定の値になったりするやつ]


はぁ、じゃあなに?これは負けイベにすんの?


[君がそれを望んだんじゃないか]


あーそういえばそんなことを言ったような言ってないような。


[よし、じゃあ改めて君に二つの選択肢を与えよう。一つ目は弓を放ち続けるが勝てなくて訓練編開始、もう一つはそろそろ火力が上がってきて盾を破壊するなら貫いたりするなりして勝利していきなり冒険編。どっちがいい?]


んーなんか前者が凄い惨めに見えてきたから後者にしようかな


[よーしわかった。と言うか正直に言うと訓練編とかなに書けばいいのかわかんなくなってこの作品から失踪するところだったよ]


はいはい、じゃあさっさと話を進めてくれ、


「おー、何だ何だ?だんだん本気を出してきたようだな、君」


「そろそろ体があったまってきたんでね。本気でいかせてもらいます」


そうして僕が三本同時に矢を放った。


「なぬ!」


その矢がほぼ同時に盾にぶつかり、盾の騎士をよろけさせた。


「これで終わりです!」


そう言って僕が五本同時に矢を放ち、それらが盾に命中した瞬間、盾が破壊された。


「ははっ、まさか盾が破壊されるとは合格だ」


「対戦ありがとうございました」


そうして僕は闘技場から退出した。


「おかえりオッキー。最後のやつ凄かったな。お前五本も同時に矢を放てるのか。弓道かアーチェリーでもやってたのか?」


「いや、そんなわけないだろ。多分だけど」


そうして僕はインフレの弓のステータスを改めて見てみた。


「やっぱりな。俺の神器の能力に最大五本まで同時に矢を放てるって言う能力が追加されてる」


「もう強くなったのか、お前の神器」


「そうみたいだな。っていうか、そろそろお前の番じゃね?大トリ頑張ってこいよ」


「お前みたいにグダグダせずにさっさと終わらせてくるよ」


そう言ってモーブは闘技場へ向かった。

おい、作者これが本来のインフレの弓の能力なんだろ?


[正解!いやーね本当は放つ度二倍だけでいいかな〜って思ってたんだけど、それじゃ別にインフレっていうわけじゃなくて、ただ倍率が高い青天井なだけになっちゃうから。だからインフレの弓の本当の能力はこの神器にとって少しでも面倒くさかったり、苦手な相手が出てきたら、神器に新たな能力を追加とか強化とか色々して、過剰に強化されるっていう能力に変更した]


うーん本当にインフレってそう言う意味なのかわからんが、まぁいいんじゃない?


[ってことで文字数的にまた次回]


【次回モーブ死す。デュ○ルスタンバイ】

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

異世界をインフレの力で捩じ伏せてみたった 光不愛婆 @hikarihuaiba

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ