第4話 ラスト(私見が入ります)

 それから少しして小説を書いていると、

――その日は最初から普段と何かが違う――

 と感じられた。

 窓が完全に締まっているのに、顔に風が当たって、観葉植物の葉が揺れているのを感じたからだ。

 開店一番で店に来ることも珍しくないので、その日の一番乗りになることはその日に限ったことではない。普段であれば十分もしないうちに、商店街にブティックを開いているまだ三十代と思えるような若い店長が入ってくるのだが、その日は、姿を現す様子がなかった。

 その代わり、見たことのない一人の男が、コーヒーを飲んでいた。その日の遠藤は、久しぶりに朝から執筆に夢中で、まわりがほとんど気になっていなかった。その人がいつからそこにいるのかも分かっておらず、帽子を目深にかぶったまま脱ごうとしない様子は、不気味さを感じさせた。

 本棚にあるマンガを取ってきているようで、テーブルの上には数冊置かれていて、本人はそのうちの一冊を手に取って読んでいるようだった。しばらく見つめているとその男の雰囲気が次第に分かってくるようだった。

 その男はまだ若く、十代くらいであろうか、しれほど大柄というわけではなく、むしろ小柄な雰囲気に見えた。帽子をかぶっているのでよくは分からないが、どうやら本を読みながら店内を見ているようだった。

 背中を丸めて猫背であった。その様子を見ていると、他に客はいないこともあって、結構距離が離れているはずなのに、まるで近づいているように思えた。それもこっちから近づいているわけではなく、相手の方が近づいてくる感覚、まったく身動きがないのに、おかしな感覚だった。

「あの人、いつからいるんだい?」

 と奥さんに耳打ちしたが、

「さっき来たばかりだよ」

 と曖昧にしか答えなかったが、

「ばかり」

 という言葉から、数十分は経っていないような気がした。

 マンガを丁寧に読んでいる様子が手に取るように分かったが、挙動不審さは拭えない。まわりを気にしているように感じたが。他には誰もおらず、しかも遠藤の方をそれほど注視しているわけでもない。見ている限り、何事に対しても中途半端にしか見えてこないのだ。

 その男がどんどん近づいているように見えてくると、その様子も分かるようになってくる。小刻みに身体が震えているのが分かる。

――寒いのかしら?

 と思ったが、それほどの寒さがあるわけでもなかった。

 むしろ蒸し暑さがあるくらいで、先ほどの正体不明の風が心地よく感じられたほどだった。

 となると、その震えは寒さから来るものではなく、何かに覚えているから震えているのではないかと思えた。客などほとんどいないのに、まわりをキョロキョロと気にしている様子も納得できない。

 だが、震えは感じたが、それ以外、彼には微動だにしないような雰囲気があった。もし震えていなかったら、凍り付いているのではないかと思うほどの雰囲気に、こっちが逆に凍り付くようなゾッとした思いが溢れてくるのだった。

 彼の震えは寸分も狂いがなかった。同じタイミングでずっと震えている。しばらく気にしていたのだが、今度は不思議なことに、同じタイミングでずっと震えていたにも関わらず、自分が最初に感じた時と比べて、その震えのスピードがゆっくりになってきているのをいまさらながらに感じていた。

――まるで最初に比べればスローモーションを見ているようだ――

 と感じた。

 その時遠藤はふとこの間の教授のセリフを思い出した。

「店によって、時間が進むスピードが違う」

 と言っていたっけ。

 ただ、今回は同じ場所で時間が変わった時に感じる時間の進み方の違いだった。あの時に説明してくれた慣性の法則とは、明らかに理屈に適っていない。

――この状況はどう説明すればいいんだ?

 と遠藤は考えたが、ふと感じたこととして、あくまでも閃きのレベルのことであるが、

「空間と時間のアンバランスな繋がり」

 という発想であった。

 緒方や教授との話を思い出しながら、遠藤は久しぶりに新作を考えていた。遠藤の頭の中には、

「場所によって、時間の流れ方が微妙に違っている」

 ということだった。

 最初は、もっと狭義の意味を考えていたが、時間の流れ方という漠然としたものに変わってきた。だが、最初の狭義な感覚を忘れたわけではなく、発想は頭の中に残っていたのだ。

 その日は、朝から思ったより客が多く、午前中は入れ替わりのように、商店街の店長たちがやってきていた。普段は午後に姿を現す人も、この日は皆午前中にやってきていて、

――午後に商店街で会合でもあるのかも知れないな――

 と思うほどだった。

 ランチタイムはいつものごとくで、三時前くらいには落ち着いてきた。ランチタイムは確かに盛況だが、回転も早いので、ほぼ満席になることはなかった。そのおかげで遠藤がランチタイムを挟んで店で粘っていても、嫌な顔はされない。どれどころか、カウンターにいると、知っている人が横にきて話しかけてくれるので、せわしい中にも余計な気を遣わなくてもいいということで、遠藤の滞在が店にとってよかったということにもなっているのではないかと、都合よく勝手に思い込んでいた。

 それでも、一時半くらいになると、ランチタイムも落ち着いてくる。ランチタイムの時間帯は午後三時まではやっているが、午後一時半を過ぎるとランチを食べにくる人はほとんどいない。こういう店なので、アフタヌーンティーを楽しむマダムが来るようなこともなく、落ち着いた時間が流れた。

 朝一番から夜まで店にいることも最近は増えた。執筆がてら利用する店なので、執筆をして、休憩しての繰り返しになっている。そのおかげなのか、それこそ、朝から晩まで店に滞在している時は、時間があっという間に過ぎている。さすがにランチタイムに執筆することはないが、その時間帯は人間観察をしていた。いつもと変わらぬランチタイム。毎日淡々と過ぎていくように思えたが、観察するつもりで見ていると、微妙に違っている。

 その日は、思ったよりも時間があっという間だったような気がするが、いつものように午後一時半くらいから人が落ち着いてくると、その後にランチタイムの時間を思い出すと、結構長かったような気がしたのだ。

 いつもと違っていたと感じたのは、この微妙な違いが影響していたに違いない。

 午後二時半くらいまでに客は引き上げてしまい、店にはスタッフと遠藤だけになった。遠藤はまた新作のプロットに取り掛かろうとパソコンを開いた。何も書かれていない真っ白な執筆の画面を見ていると、今度はなかなか時間が過ぎてくれないといういつもの、

「生みの苦しみ」

 を感じていた。

 すると、玄関の方からアルプスの羊が首に掛けている重たい鈴の音が聞こえたような気がして振り返った。重低音の響きが、何度か響き、次第に音が小さくなっていく。

――まるでマトリョーシカだな――

 と、マトリョーシカ人形をイメージしたことで、これも執筆に役立つ材料になると思い、プロットの中の、題材の項目に、

「マトリョーシカ人形」

 と書き込んだ。

 反射的にその方向を見たはずなので、瞬時だったはずだ。それなのに、そこに見ることができるはずの人を認めることができなかった。

――あれ? 気のせいだったのか?

 と思い、何を思ったか、店内を見渡した。

 最初は、背筋に寒気が走るほどの気持ち悪さと不安な感覚に、まわりを見ると出気を落ち着かせようとしての行動だったのだが、実際に見てみると、今まで客は自分一人だと思っていたはずの店内で、人影を認めたのは、せっかく不安を払しょくしたと思った気持ちを見事に裏切ることになった。

 そこには、一人の少年が座っていた。今まで見たことがない少年で、最初は小学生かと思ったが、よく見ると制服を着ていた。中学生であろうか。

「いらっしゃいませ」

 と、アルバイトの主婦の人がお冷を持っていき、注文を伺っている。

 少年はメニューを開いて、何も言わず、メニューを指差し、注文しているようだった。彼女が戻ってきてオーダーを通した後、

「知っている客?」

 と聞くと、

「いいえ、私は見たことがないですね」

 と言われたので、

「僕も初めて見るんだよ」

 というと、

「この時間に常連さん以外というのも珍しいわね」

 といい、相手が少年であることに触れることはなかった。

 少し気にはなったが、自分には関係のないことなので、引き続き小説のプロットを考えていたが、次第にまた気になるようになってきた。少年は何か雑誌や本を読んでいるわけではなく、じっと背筋を伸ばしてその場に座っているだけだった。

――何を考えているんだろう?

 一度気にしてしまうと、無視することができなくなり、

「何かあの子、気になるんだけどね」

 というと、

「あの子?」

 とアルバイトの主婦が頭をかしげて言うので、遠藤も訝しくなり、

「うん、中学生くらいなんじゃない?」

 と言うと、

「何言ってるんですか。三十代くらいなんじゃないですか? 確かに様子は変だけど、ああいう客もいないわけではないですよ。きっと何か考え事をしているんじゃないですか?」

 と言われた。

 なるほど、三十代くらいの人であれば、雑誌や本を読むこともなく、コーヒーを飲みながら佇んでいる姿が想像できないわけではない。あくまでも中学生の少年だという意識でいたから、違和感があったのだろう。

 もう一度、その客の方を振り返ると、さっき感じた中学生の雰囲気が、今は大学生くらいに感じた。さすがに彼女のいうように三十代という感じには見えないが、中学生と思っていた感覚とはだいぶ違っていて。その様子も違和感がなくなっていくのを感じた。

 一番最初は、小学生のように見え、そして次の瞬間には中学生、そしてしばらくすると大学生に見えた。さらに違う人が見れば三十代だという。まるで自分が感じている時間と、その客がいる場所とでは時間の流れる早さが違っている。それこそ、今自分が書こうと思っている小説のプロットそのものではないか。

――プロットを創造しているから、こんな想像をしてしまったのだろうか?

 この感覚を、

――まるで夢みたいだ――

 と感じたとしても、それは無理もないことだ。

 自分の都合よく想像できることを夢みたいだという表現しているに過ぎないのだが、本当に眠っている時に見る夢では見ることのできないものではないかと思う。普通であれば、こんなことはありえないと思うはずのことなので、潜在意識が見せるのが夢だとすれば、想像することはできたとしても、

「不可能なこと」

 を夢に見るのはできないことである。

 その感覚を遠藤はどう感じているだろうか。不思議なことと、不可能なこと、どこかで同じ感覚として一緒の発想の中に描いてしまっているのではないか。そう思うと、

「不思議なことは不可能なことなんだ」

 という思いを抱いてしまった。

 遠藤は自分のこの発想が奇抜であると思い、本当は違うかも知れないと思っていることも分かっている。

「だから、僕は小説を書いているのかも?」

 夢の世界では決して表すことのできないものを、小説という形で表現する。

 それが、遠藤の小説を書く意義ではないかと思っていた。

 その客を見ながらであれば、自分のプロットが書けるような気がして。彼を気にしながら、パソコンのキーを叩き続けた。

「ギャー」

 背後から断末魔の悲鳴に似た声が聞こえた。

 静かで他に客もいないその店で急に聞こえたその声に驚いてしまった遠藤は、情けなくも振り向くのが怖かった。身体が硬直してしまって、動かすことができない。指がパソコンのキーに張り付いてしまったかのように外すことができなくなっていた。

 その声は次第にこの店に与えた影響がどれほどのものなのか分かってくると、目の前にいるアルバイトの主婦の人がまったく微動だにしていないのに気付いた。

――僕のようにビックリして身体が硬直してしまい、動けなくなってしまったんだろうな――

 と感じた。

 動けないのは自分だけではないと思うと少し気が楽になったが、

――一体、この状態がいつまで続くのだろう?

 と思い、再度身体を動かそうと試みると、今度は動かすことができた。

 身体は思ったよりも軽く、逆に軽すぎていきすぎてしまうのではないかと思うほどになっていた。

 だが、目の前のアルバイトの主婦は身体を動かすことができないようだ。完全に固まっているのだが、その様子はどうも尋常ではないようだ。

――彼女のまわりが、やけに暗いな――

 電気がついていて、スポットで明かりが当たるようになっているはずなのに、明かりは当たっているのは分かったが、実際の彼女を照らしているわけではない。

 反射もしない。しかも吸収しているようにも思えない。不思議な様子を見ていると、さらにビックリしたのは、最初なぜか分からなかったが、彼女は手にコーヒーサーバーで作ったコーヒーを入れる容器を持っていて、今まさにコーヒーグラスに注いでいるところだったのだが、勢いよく入っているはずのコーヒーが止まって見えたのだ。

 それはレストランなどのショーケースにあるサンプルのようで、カチンカチンに固まっている様子だったのだ。それを見て、

――時間が止まってしまったんだ――

 と感じたのは、遠藤独特の感性によるものだったのだが、その時はそんなことに気付く余裕もなかった。

 時間が止まってしまったと思い、まわりを見ると、店全体が暗くなっていて、さっきの客のあたりがさらに暗く感じられた。

――どうやらさっきから感じていた彼の周辺の時間は、ここよりもずっと前から進んでいなかったのではないか?

 と思えてきた。

 自分がもしそのことに気付かなければ、この状態をどのように説明していいのか分からない。この状態でも十分に説明が困難なのだが、少なくとも時間の感覚がマヒしているように感じている今だからこそ、少年が奇声を挙げた理由に見当がつくかも知れないとも感じた。

 少年はまるで発狂したかのような表情をしていた。これまで必死に何かを堪えていて、ついに我慢できなくなったのだろう。

 必死になって堪えていたことに対し、自制が利かなくなると、もうどうしようもなくなることは、自分が苛められていた時のことを思い出せば分かってくる。

――そうだ、苛められていたのは自分にも非があったんだ――

 と思えてきた。

 確かに、何かハッキリとした苛められる原因があったわけではない。今でもなかったと言い切れる。だから、苛められていたのは、苛めている方にすべての責任があると思っていたが、果たしてそうだったのか?

 確かに苛めている方にすべての責任を押し付けるのは違うような気がするが、理由もなく苛めることを正当化することもできない。そう考えてしまうと、いつまで経っても平行線で交わることはない。

 最初の苛めとなったきっかけは、きっと苛められている本人も、苛めている本人にも分からないのではないだろうか。もしどちらかが分かっているのだとすれば、話は変わってくる。分かっている方は、一種の「確信犯」だからである。

 遠藤は最初少年の発狂したかのような声に何が起こったのか分からなかった。そのうちに、奇声を挙げることに対し、気の毒な気持ちになった。

 だが、そのうちに奇声を一定の間隔をあけてあげるようになると、今度は気の毒な気持ちが自分に対して向けられていることに気付いた。

 そして少年に対して、いわれのない怒りがこみあげてくる。

――この少年は何も悪いことをしているわけではない。ただ奇声を挙げているだけなのだが、それなのに、この僕はそのせいで不快な気分にさせられる。誰にこの怒りをぶつければいいんだ?

 というジレンマに陥ってしまった。

 だが、結局は誰も悪くないのであれば、奇声を挙げている本人が悪いに決まっている。責められるべきは少年なのだ。

 そう思うと、怒りの矛先は一気に少年に向く。しかもこの怒りは自分に正当性がないという思いの元の怒りなので、自分でも抑えることができない気がしてくる。

「いい加減にしろよ」

 と言えればいいのだろうが、そんな言葉を口にできるくらいなら、こんなジレンマに陥ることはない。

――そうだ。赤ん坊が泣いていると思えばいいんだ――

 赤ん坊であれば、泣くのが仕事なので、怒りもなくて済む。

 そんな風に感じたが、一度怒りを感じてしまった頭の中では、赤ん坊ですら、怒りの対象になっていることに気付かされる。

――赤ん坊には親がついているんだ。親が何とかしないといけないんじゃないか――

 という思いを抱く。

 まわりの人は親に気を遣って誰も文句を言わない。それが正しいことだと思っているようだが、人によっては、それがストレスとなって、関係のない人にそのストレスを向けることになる。

「子供の声でストレスを感じるのなら、誰に対してでもストレスを感じるだろうから、八つ当たりだって正当化させることができるんじゃないか?」

 と言っていた人の言葉を思い出した。

 それを聞いた時、遠藤はその意味が分からなかったが、結局はジレンマとストレスの解消をどのようにするか、あるいはできるかどうかが問題になってくるのだ。

「人間というのは、悪い方に考え始めると、どうしようもなくなってしまう」

 いわゆる、

「負のスパイラル」

 というものであろうか、遠藤にとって、自分が苛められていた時を思い出すことが、自分の中で沸き起こる負のスパイラルを意識する時でもあった。

 遠藤はその思いのたけを小説に込めた。

――今なら、小説を書けるかも知れない――

 奇妙な話をあれだけ描こうと思って書けなかったのは、

「ひょっとすると、すべてをフィクションで固めなければいけない」

 という固定観念があったからなのかも知れない。

 自分の経験をさらに深く掘り下げることで自分の発想をフィクションに持っていくということへの抵抗があったのだろう。

 それは苛められていた時の自分を小説を書きながら思い返すことで、負のスパイラルとさらにはその時に沸き起こるジレンマとの間で次第に逃れることのできない深みに嵌ているのだということを理解していなかったからだ。

「慣性の法則」

 を思い出した。

 その場所だけが他の空間とは違っていることが、さも当然のように意識されないが、実際には不可思議な現象であることは分かっているつもりだ。それも一種のジレンマで、

「目に見えているものがすべて正しいと言えるのだろうか?」

 という思いにも至る。

 目に見えてはいないが、確実に存在しているものもある。

 昔、SFで読んだ本に、

「星というのは、自らが光を発するか、反射して光ることで、皆にその存在を示しているが、光をまったくもたない星が存在する」

 という話しがあったが、まさにその通りである。

 そんなことを考えていると、次第に小説のアイデアが溢れてくる。そこには、「もう一人の自分」というドッペルゲンガーも存在していて、

「このままなら自分がそのうちに死んでしまうのではないか?」

 と感じたが、そう思った瞬間、これが夢であることに気が付いた。

「夢とは潜在意識が見せるもの」

 まさにその通り、小説家として今まで何をしていたのか、それまで何ら思い浮かばなかった発想が、まるで堰を切ったかのように溢れてくる。何がきっかけだったのか分からないが、きっとこの夢は目が覚めてからも忘れることはないだろう。

 小説執筆が自分にとって何なのか、夢から覚めるときっとそこに答えが待っているような気がする。

「夢というのは、潜在意識が見せるものだというが、果たしてそうなのだろうか?」

 その時遠藤は感じた。

「夢というのは、潜在能力が潜在意識を超越した時に見るのだ」

 と……。

 だから夢というのは、眠っている時に必ず見るものではなく、夢の世界と現実世界の間には結界があり、潜在意識だけを表に出して、隔絶した世界を形成しているのではないだろうか。

 空想を求める小説家としての自分の中に、潜在能力があるとすれば、今回の小説は自分がまた日の当たるところに出ることができるものに仕上がるだろう。

 心理学の先生、画家になった友達は潜在意識が見せてくれたもの。そしてこの日の少年は遠藤の潜在能力が見せたものではないだろうか……。


                  (  完  )

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潜在するもの 森本 晃次 @kakku

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