第7話 カリブ海に燻る火種

西暦2030年9月3日


 カリブ海諸国の状況は、ロシアのウクライナ侵攻後にて大きく変化していた。


 まずロシアは生活水準の向上を果たすべく、大量の食料や製品を手に入れなければならなかった。核兵器やそれに関連する装備の削減分で自国内産業の再建に取り組む一方、日用品や食料は物価が安定する程に得なければならなかった。


 そこでカリブ海の最も親しい国であるキューバに対し、大量の地下資源を輸出する事を決定。その対価として膨大な量の砂糖や嗜好品を輸入する事となった。キューバは産業発展のために中国から各種支援を受けており、ある程度の経済成長を達成。工業化も進んだ事により、ロシアからの要求に応えられる程の生産量を叶えていた。

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戦艦「スヴォドーナヤ・ロシア」の奇妙な航海 瀬名晴敏 @hm80

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