あなたがきらい
おくとりょう
どうせわからない
ナイショゴト 唇の前で 指たてる
隠し事なら へし折る。ごめん
いつも
私は微笑み 鼻をけとばす
好きなのは 鏡に映る べっぴんさん
だから、今朝も叩き潰してた
臭すぎる 自分の口に 知らんぷり
私の悪口 並べる歯石
強いから。きっと初めてなのでしょう
震える瞳に 針突き刺した
灰色の 湿った空が好きだから
今日もあなたのまぶたを搾る
折れた指 私の手なのに
涙するあなたの顔みて
口をつぐんだ
派手な花 髪に飾って「似合うでしょ」
微笑むあなたに かけた水は赤
昨日みた 映画の誰かに似たあなた
顔が嫌いで 目もみれなかった
怒鳴り声。
返す私は ガラス瓶
誤るあなたに謝り殴る
万華鏡 覗いて歩く歩道橋
突き出た足に つまずくのは今日
節穴に突っ込むならば折れた指
したたる泥は臭い水あめ
ただ歩く あなたの瞳はガラス玉
砕いて散らせば きっと夜の星
関係ない。あなたが悪いか正しいか
とりま私の目を見て恥じろ
湧いている頭をぼーっと眺めてた
踏めば涙も泥と同じかと
わかってる。私もあなたも弱いから
虚ろな瞳は 狭い胸の蓋
だから踏む。軽いあなたの丸あたま
首を折れずに爪先にキス
ガンガンと 頭の奥に響く音
だから、小指を噛み千切ってみる
腹が沸き 顔の半分 爆ぜる夜
苦いヘドロに口元ゆるむ
白いツラ 蓋するために 夢中なら
あなたの肌は
あなたがきらい おくとりょう @n8osoeuta
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