SF小説です。ただし、短編集。1話ずつ独立をしていますが、小説を通してのテーマや世界観は共有している、いわゆる「一人称多元」の物語です。とある文明が死を迎えます。それは色々な理由があるのですが、死滅してしまった歴史は変えようがありません。しかし、そこには人の色々な想いが残ります。ほんとうに色々な想いが残ります。この物語は、そんな人々の想いを1話ずつ丁寧に織り込んだ、文明の最後を彩る一大スペクタルだと思います。
後半のくるくる変わる展開はスリルありです。あと、随所の皆がよく知っている固有名詞や匂わせで、むふふwが止まりません。次は何だろう!?と期待してしまうのです。そういうユーモアもあるのでごりごりのSFですが楽しく拝読致しました。アナログ感のあるサルベージの描写が好きです。
惑星の残骸で集めるお宝は、紙の本――本好きにはジンときます!地球滅亡の原因が、とっても意外!タイトルは「ジ・エンド」ですが、どうなるのか、見届けてほしい。次元のあちらとこちらで、様々なエピソードが積み重なる展開が、楽しいです。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(1259文字)