内容に厚みのある短編。まさに文学作品! 一読の価値あり!

生と死。自由意思とは何か。生のために自由を失い、自由を求めて生きようとする。その矛盾の連鎖に憎悪をぶつけ拒むこともまた自由意思の為せる業。それを燃やし続けることこそ生の本質なのか。
生と収穫の象徴であり、希望と繁栄を花言葉に持つ麦をの畑の画で切り取った作者の手腕にも感服する。
散文詩調のリズムで綴られる掌篇で、これだけの厚みのある内容に仕上げられるのは見事の一言である。
是非ご一読いただきたい!

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