第71話 3つ巴対決(3)

「くそ!ブルーイン帝国を許すな!!」


エレオスの嘘の報告によりまんまと騙されたガイウス大公国軍は

ブルーイン帝国軍本陣への突撃を考えていた。


勿論、そうなった場合は背後からエルヤ帝国軍に襲われるが。


しかし・・・


「この後、ブルーイン帝国軍本陣への突撃を行う。

 ただし、今から言う一部の隊はここに残ること。」


「ちっ・・・」


全員突撃ではなく一部のみということになった。


「特攻隊の総指揮官はエレオス・スリランド子爵とする。」


「なっ・・・!」


今回の戦の総司令官-ライル・ウェンプはエレオスのことを嫌っており、

歪んだ笑みをエレオスに向けている。


「開始は30分後だ。

 くれぐれも、我々の役に立ってくれ。」


「くそがっ・・・」



ーー30分後


「突撃ー!」


エレオス率いるガイウス大公国軍の突撃が始まった。

しかし・・・


「始めろ。」


「はっ。

 かかれー!」


「「「おー!」」」


エレオスの指示によって軍は方向転換。

ガイウス大公国軍の本陣に突っ込んだ。


「ライルを見つけ出せ!

 抵抗しない者は殺さなくても良い。」



ーーガイウス大公国軍本陣


「くそっ!」


ライルは力任せに折りたたみ式の机を叩く。


「どこで判断を間違えたんだ・・・」


「いたぞ!覚悟しろ!!」


「エレオス!」


反乱軍の兵がやってきてしまった。

その後ろにはエレオスもいる。


「エ、エレオス。

 俺の権力でどんなポストでも用意してやる。

 だから命だけは助けてくれ!」


「やれ。」


「やめ・・・」


言い切らない内に剣が首を刎ねる。


「エルヤ帝国軍と合流するぞ。

 捕虜も連れて行く。」


「はっ」



ーー5日後、エルヤ帝国帝宮謁見の間


「エレオス・スリランド。」


「はっ」


「此度の功績を賞し伯爵に叙爵する。」


「ありがたき幸せ。」


結果、元から決まってはいたが寝返りの功績として

エレオスは伯爵となった。



ーー同じ頃、ガイウス大公国


「くそっ!」


ガイウス大公国の大公であるエルライドは

酒を飲みながら怒っていた。


「エレオスの裏切りの原因を徹底的に調べろ!」


「はっ」



ーー2日後


「閣下。スリランド子爵の裏切りの原因が分かりました。」


「そうか。それで、何が原因だ。」


「先の戦いで子爵らに殺されたライル・ウェンプの一族と思われます。」


「ほう。何があった。」


「馬鹿にされたりした上に理不尽な命令を受けたからと思われます。

 恐らく、ガリウ・スリランド男爵の親族だったからでしょう。」


「そうか。場合によっては取り潰し、良くて領地の減封だな。」


「では続きを調べさせます。」


「ああ。頼んだ。」


結果としてウェンプ伯爵家は領地を大幅に減らされた。

さらに伯爵から子爵に降格となった。


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更新がどんどん遅くなってしまいすみません。

予定も多いしやることも多いしで中々書く時間が

取れなくなっている上にネタも少ない状態です。


これからもよろしくお願いします!

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