東の島を放浪する孤独な神

離風

東の島を放浪する孤独な神

龍神の子として在り眺め世界

放浪の東島に在り孤独神



蒼い翼翔ばぬ蝶か木の上に

低く歌う母が教えた歌知らず


蒼い蝶炎の中に折れた翅

夜も寝ず思い出す君の歌声


荒波の中に立つ一人鬼の島

恒久の燃える白日炎のように

無尽の氷のような冷たい夜

白衣を着た言葉惜しむ天の使い

強い意志不滅の願い目に映る



腐敗のよう汚れた魂蝿のごとく

山陰の中しっかりとついて影のごと

隅にいてひたすら求める餓鬼のよう



鮮や白い衣を占める赤の色

孤独なるさまよう神が剣を抜く

揺れ動く黄昏時の葦の傍



細雨や涙止まらずぼやける目

魂は西方に留まり夕日かな

それはなぜか言葉もなく慰められぬ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

東の島を放浪する孤独な神 離風 @Lifoen

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ