人生というリアリティの鼓動を感じる

 広くあまねく、多くの方々にとって共感の持てるヒューマンドラマです。特に子育て経験のある方々ならより深く刺さるのではないでしょうか。男と女の価値観の違いは、ともに生きる上で切っては切れない宿命のようなもの。どこかで妥協点を見出す必要性を考えさせられる現実味のあるお話の数々が非常に感慨深く、大いに心打たれる。
 現実から目を背けたくなる感情。もう元に戻らない離れていく家族の心。そして、超えてはいけない危険な一線。
ありとあらゆる場面の連なりが、すべて一本の線で繋がる一貫したストーリー。物語は次第に加速し、揺さぶりをかけながらの終盤は怒涛のクライマックス。そこに展開されるある種のドラマを超える程のリアリティが、あなたの心を襲い、奪ってやまないことでしょう。