第2話 カドカワさんピンチです!

 どういうことかといいますと、前回の応援コメントにお答えしているうちに、今回の短歌・俳句コンテストについて、コンテストの意義が破壊される可能性が2つあることに気づいてしまったのです。


 1つ目は有名人の参入です。芸能人や、インフルエンサーなどの方が、組織票を使って参加した場合、カクヨム内での作品の評価以外の単なる有名人の人気投票になってしまい、コンテストの意味がなくなります。いくら人気が出てきたとは言ってもカクヨムの短歌や俳句部門の参加者の人数は作者も読者も含めてたかが知れています。そんなところへ有名人が組織票を使って参加したら、完全にカクヨム内での評価が吹っ飛んでしまいます。


 下手したら、『組織票で短歌・俳句コンテストの人気ランキング第1位を総嘗めにしてみました』などとハイジャックされる可能性があります。そこまで行かなくてもコンテストのランキング上位がいわゆる有名人で占められる可能性もありますが、その時点で作家も読者も白けきってコンテストの意義は崩壊してしまうでしょう。


 誰でも参加できると言うルール上、参加制限するの難しいかと思います。コンテスト開始時でカクヨム未登録者の参加は認めない。など一定の参加条件の制限をつける位しか対策は思いつきませんが、カクヨム運営の皆様には、その対策も検討していただきたいと思います。


 2つ目はもう既に行われているかと思いますが、ChatGPTなどのAIにより短歌や俳句を制作して投稿する場合があるだろうと言うこと。個人でネタとして楽しむ分にはいいと思いますが、それをコンテストに出すというのは何が楽しいのだかわたしには理解できません。その作品の作者は一体誰になるのでしょう? AIですか? プログラム開発者ですか? それとも投稿者の方はご自分の作品だと胸を張って主張できるのですか?


 AIによる作品のコンテスト参加を禁止するとしても、投稿した作品がほんとに自作なのか、AIによるものなのか確かめようもないかもしれません。テキストの分量が短い分だけ、AIによる短歌や俳句は、AIによる小説よりもより自然に見える作品ができている可能性が高いのではないでしょうか。全然面白くないし気持ち悪い話です。認めたくありません。でも、対策も全く思いつきません。

 

 合わせ技で、有名人がコンテストに『AIで短歌・俳句コンテストに参加して組織票でランキング上位を独占してみた』などとやられたら、もう無茶苦茶です。大きな話題になった挙句、短歌・俳句というジャンルそのものが荒廃してしまう可能性すらあるのではないでしょうか。


 前回とは打って変わって、非常に悲観的な内容になりました。ただ、問題に気づいてしまった以上、主催者であるカクヨム運営の皆さまには、今回の短歌・俳句コンテストがより公正で楽しく素晴らしいものになるように良い対策を講じていただけたらと思います。


 カドカワさんがこれから向かう道は、決して楽な道ではありません。成功とともに、それに伴う大きな責任がある険しい道になるでしょう。


 それが未開地を切り開く、先駆者の栄光であるとともに義務なのですから。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

カドカワさん大成功です! 土岐三郎頼芸(ときさぶろうよりのり) @TokiYorinori

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ