空が二枚に 🎐
上月くるを
空が二枚に 🎐
少年の眸の黒き清和かな
床の鳴る森の図書館新樹光
春の海チョーク引くごと船進む
田水張る空が二枚になりにけり
トランペット響く河原や山笑ふ
りんりんりん一輪二輪三輪草
海賊の飛び出す絵本緑の夜
川べりの絵画教室花いばら
母と子の白き木綿や夏来る
花茣蓙や幼き頬の泣きぼくろ
バス停に祖父と孫あり山法師
若葉には若葉の翳り白き家
西日射す新宿のまち発酵す
同窓会居場所のありや草いきれ
鶏頭にゆふべの雨の匂ふなり
牧柵に弾くバンジョーや秋高し
背きし子を門に待つ父秋の暮
冬麗や遠き町まで弓買ひに
膝掛や沈黙三日スマホ鳴る
日脚伸ぶ駅より放射状の街
空が二枚に 🎐 上月くるを @kurutan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます