僕はこの恋歌を読んで、静かな寂寥感に包まれた。
伝わりくる感情は様々な記憶を呼び起こし、僕の中に静かに広がって行った。
だからぼくは、暫くこの場から動けなくなり、まるで映画のラストシーンを何度も見せられているみたいに、気持ちをコントロールする術を失った。
僕の中でかつて明確に存在していた愛した人。僕は暫くの間、彼女と共に過ごした様々な情景に心奪われ、その可愛らしい小さな仕草さや、夢中になった美しいその声を、蘇る記憶の中でまざまざと思い浮かべていた。
僕はかつて恋したその人と別れる時に、失くした愛の代わりに差し出せるものは、精いっぱいの優しさしか持ち得なかった。別れにつきものの拒絶や憎悪ではなく、僕が最後に渡せるバトンは、ただの優しさしか残されていなかったのだ。
そんな切ない別れを僕はこの恋歌を読み、この胸に広がるかつての愛おしさ共に、静かに思い起こされてしまっていた。
という様な小説の書き出しみたいなモノを作りたくなるほど、この恋歌は素晴らしい力を秘めております。
お勧め致します。
皆様、ロマンチストですか? 僕はそうです。是非この恋歌を読んで、深くその想いの中に沈んで見られて下さいませ(^^)/
宜しくお願い致します。