推しはたくさんいた方がいい!!

kayako

多ければ多いほど良いものです!!

 

 皆さんにはいわゆる「推し」はいらっしゃるでしょうか。

 小説、漫画、アニメ、ドラマ、ゲーム、歌手、お笑い、スポーツ、映画、舞台、はたまた身近な憧れのあの人……

 どんなジャンルでも良い。推しは人生を彩り、世知辛い世の中で心を癒してくれるものです。


 しかし、時として「推し」は、突然こちらを絶望に追い込むこともある諸刃の剣でもあることを忘れてはいけません。



 例えば

 ヒロインとちょっと良い仲になったと思った推しが、いきなり死亡したり。

 めでたく結ばれたはずの推しカプが、続編では何故か別れてしまったり。

 可愛かったはずの推しが闇落ちして、正視不可能なほど顔が醜悪化したり。

 推しがパイロットになった!と思ったら機体が暴走して重傷負ったり。

 推しが彼女を取られた上にNTR相手に喧嘩で負けたシーンがかなり悪い意味で伝説になったり

 推しの扱いが途中から恐ろしいほど不遇になって主人公やヒロインやライバルといった立ち位置を奪われたり

 推しのカッコイイ髪型が突然坊主になったりオバハンパーマになったり

 シリーズオールスターお祭りゲーと謳われているソシャゲにいつまでたっても推しが実装されなかったり

 開幕投手を任されたはずの推しがバカスカ打たれて3回もたずにKOされたり

 そもそも推しが試合にも出してもらえなかったり

 ガチ恋していた推しの配信に突然異性の配信者が紛れ込んだり

 推しの中の人がヤバイおクスリを(ry



 そんなこんなで、推しが癒しどころか苦痛の原因となってしまうケースも数知れず。

 推しの痛みを思うと自分も苦しい、哀しい、痛い、つらい。だけど離れることは出来ません。何故なら推しだから!!

 推しをすっぱり忘れて、別の人気キャラを推せたらどんなに楽だろう。何度そう思っても、そう簡単にコントロールできるはずがないのです。推しへの気持ちは!!



 このような苦境に陥った場合、ファンがどうなってしまうかというと


 ・作品アンチになる

 ・他の優遇(されているように見える)キャラのアンチになる

 ・推しカプが崩壊させられた場合、原因となった(ように見える)キャラのアンチになる

 ・制作スタッフに凸る

 ・推しが実在するタレントやアイドルや選手だった場合、当人や関係者に凸る

 ・ヘタすると推しのアンチになるまである


 とまぁ色々パターンはありますが、要するに延々と呪詛を振りまく存在になってしまうこともよくあります。

 こうなるともう、推しは勿論、自分自身も周囲も不幸になるだけです。



 そんな悲劇を未然に防止するにはどうしたらよいか。

 方法は色々ありますが、私のオススメは……

 そう、タイトル通り


「推しをできるだけたくさん作る!!」


 これです。これに限ります。

 え? 私は生涯、麗しのあの方一人だけを推すと決めている? 

 いやいや、バカを言っちゃいけません。現実で結婚できる相手は一人だけですが、推しはいくらでも作っていいんです!! 男女でも両性でも無性でも、人間でも動物でも魔物でも生物ですらなくともいい。小説でも漫画でもアニメでも映画でも舞台でもスポーツでもアイドルでもVtuberでも何でもいい。とにかくたくさん推しを作りましょう。

 推しは本来、人生を豊かにしてくれるもの。今の推しただ一人だけでなく、色々な作品やジャンルに触れて推しを増やしていくことにより、自分の見識もどんどん広がっていく。

 だから推しは、いくらでもいていいのです!!



 例えば、私の現在の推し。

 その中でも今自分の中で特に勢いのある3人は、現在アニメが放送されている作品のキャラです。全員作品は違いますが全員日曜w

 しかしそのうち一名は、歴代の推しキャラ不遇度ランキングの上位を更新しそうな勢いで、非常に不遇なキャラです。歴代不遇推し殿堂入りもありえるレベルです。

 推しが彼だけだったとしたら、もう自分はとっくに作品アンチになりあらゆるキャラのアンチになり、ツイッターやブログは勿論、なろうやカクヨムにまで毎時間ごとに呪詛を振りまいていたことでしょう。当然公式や各スタッフのツイッターにまで凸っていたはず。恐ろしいことです。

 今も全く呪詛ってないとは言いませんが、他の推しがいなかったら今の数十倍は酷くなってたかとw


 でも、他にも二人の推しがいることによって、日曜は何とか浄化できております。

 可愛い上にカッコよく、ひたすら真っすぐに誰かを守ろうと頑張る推し、最高です。


 その二人さえ扱い不遇だった週は、一気に心がどす黒くなったんですけどね……( ノД`)

 一人は戦闘シーンもろくにないままボコボコにされて守るべきものを守れず

 一人は30分間水に浸かったままいいとこなし。

 そして不遇の極みの彼は総集編だったので当然出番なしっていう(ちなみにその前の週は彼不在だった上に滅茶苦茶な〇体蹴りがなされた)

 まさか三人そろって仲良く不遇になる週が来るとは思わなかった( ノД`)( ノД`)



 それでも基本的に、推しが一人不遇に追い込まれても、他にも推しがいればダメージの軽減が可能なのは事実です。これぞリスク分散というもの!

 え? 上の例のように、3人の推しが同時に不遇になった場合どうするか? 

 3人とも酷いことになった場合、ダメージが3倍になるんじゃないのか? 当然そう思われるかたもいらっしゃるでしょう。実際その週ずっと気分ドンヨリだったし( ノД`)



 で・す・が!

 ならば、もっと推しを作ればいいだけです。

 私に言わせれば同時に3人なんて全然足りません。アニメだけでなく小説でも映画でもドラマでも漫画でも、色々な方面で推しを作ればだいたい解決です!

 10人いれば、9人が不遇であっても一人ぐらいは癒しになってくれるはず!!

 9人が酷い目に遭っても、一人がとびきりの笑顔や滅茶苦茶カッコイイ技やちょっとえっちな姿を披露してくれれば、それだけで9人分のダメージが結構解消される上にかなり幸せになれます。そういうものです!

 現に自分は上の例では、ゲームで全く別の推しキャラを使いまくって強ボスをボコボコにしまくって若干鬱憤を晴らしましたw

 全然違うジャンルごとに推しを作っておくのは非常にオススメですね。



 とはいえ、推しというものはそうそう簡単に作れるものではありません。

 その時の精神状態によっては、どんなに良い作品に触れてもどんな素晴らしい試合や舞台を見ても、心が何も動かないということもあります。

 推せそうな推しを求めて色々読んだり見たりしても、逆に何も琴線に触れない。

 そういうことは往々にして起こるものです。推しは本来、求めるものではなく自然にできるものだし。

 そんな時は究極の手段!!



 自分で推しを生み出してしまえ!!



 小説でもイラストでも漫画でも構いません。

 自分の手で、推せるキャラクターを書いたり描いたりすればいいのです。

 自分で生み出した推しキャラなら、不遇な扱いになることなどありえない。自分で好きなように動かし躍動させることが出来ます。第三者から見れば不遇扱いに見えることはあっても、自分が推しの不遇を感じることはあり得ない。なんと素晴らしい!!

 え? 画力がない? 筆力がない? 勉強しましょう。自分が生み出す推しの為です。

 ん? 評価ポイントどころかろくに読まれもしないのがイヤ? 

 まずは自分自身が満足できる推しキャラと物語を生み出せればそれで良かろう!! 自分と自分の推しの為に書いた物語なら読まれなくて当たり前、評価なんて10ポイントもあれば十分すぎると割り切ればいい!!



 ……あ、少々言葉が過ぎました。申し訳ございませんm(__)m

 自分もそう割り切って創作をしたいと常日頃から考えていますが、何だかんだで評価とPVは欲しいものですね。誰か私の推しを見てくれぇ( ノД`)



 いや、それでもアタシはあの推しキャラを救い出したいんだ! 彼が不遇なままで終わったのはどうしても許せないよ!!というかた。

 二次創作という素晴らしいジャンルがありますので潔く飛び込みましょう。原作では叶わなかった自分好みの展開の中で、推しを大活躍させることが出来ます。

 また、他のかたの描かれた二次創作の中でも、推しの新たな一面を見出すことができるかも知れません。創作は一次二次問わず、可能性に溢れています!

 え? 公式からたまに爆弾投下されるのがイヤ? オリジナル設定を公式で否定されて二次の推しカプ妄想まで踏みにじられるのがイヤ? 

 んなもんいちいち気にしてたら二次なんてやってられませんよ!! 原作終了後、不遇だった推しを救おうとこつこつ二次創作してたら、15年ぐらい経過してから爆弾投下された例だってあるんですよ!! 気にしたら負けです!!




 それから、推しを複数作る上での注意点としては……

 アニメや漫画や映画などの二次元キャラを推す場合、同一作品内で複数の推しを作るのは出来ればやめた方が良いです。

 何故かというと、世界観にキャラ設定、何より制作者が同じである以上、推しが複数いても同じ被害を受ける確率は結構高いからです。複数の推しが連鎖的にダメージ食らってえらい目に遭う危険があります。

 推しているカップリング、いわゆる推しカプが同一作品内で複数いる場合、作品によってはどれもこれも雑に爆破されるという事態もありえます。現に今、とある作品で自分の推しカプ2組が同じ目に遭いかかっております……メインで推してるカプが爆破に次ぐ爆破を喰らいまくっている上、地味に脇で推してたカプまで( ノД`)


 そして何より、作品が崩壊すると作品内の推しも全員悲惨なことになる可能性が非常に高い。

 同一シリーズをまたいで推しが出来るならまだいいですが、同一作品内はあまりオススメしません。


 それでもあの作品が好きだから、どうしても推しは2、3人できちゃう? それも分かります。

 できちゃったものは仕方ありません。一度できた推しは、どれほど苦しくとも容易に捨てられるものではありえませんから。

 どんなことになっても推したちを最後まで見守る覚悟を決めましょう。ただし、出来れば他ジャンル他作品に推しを作った上で!!




 繰り返しになりますが、推しは人生を彩り、豊かにしてくれる存在。たくさんいればいるほど良いのは間違いありません。

 呪詛にとらわれることなく、不遇にもめげることなく、健康的に推しを推していけると良いですね。


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