思春期

賞味期限

この恋の賞味期限はいつですか

同じ校舎の空気を吸った

まだかたい制服の袖握りしめ

期待に胸が弾んでいるの

真っ直ぐに生きてるつもりでいるんだろ

へらりとかわす笑顔が嫌い

あいつにも夢中になれるものがある

遠くから聞く吹奏楽部

鍵盤を叩くあなたの指先が

いやに白くて

くっきり見えて

真っ直ぐな気持ちで生きていたかった

嫌いなその笑顔が痛かった

数歩先歩くあなたに挨拶はしない

いつでもまた会えるから

声だけが響く廊下の夕焼け色

僕ら世界に二人みたいだ

肩書きも愛想笑いも捨て去って

ひとり「貴方」が

ただそこにいた

輪郭に

触れていないと消えそうで

触れたら壊してしまいそうで

窓際に架かった虹を伝えたいから

これは恋なんだと思う

窓際の初夏の匂いを分け合いたいから

これは愛なんだと思う

回転寿司みたいな世界

君にとってせめて中トロくらいになりたい

「かわいいね」なんて笑っても

その手は僕の涙を拭いはしない

小説の中で出会った王子様を

バカにしている君が好きです

駆け出して風にふくらむシャツの背を

いつまで追えば届くんですか

日常の中の貴方が消えるだけ

出会う前の僕に戻るだけ

今だけは私を思ってくれるから

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悪あがき

この恋は電源が落ちているか、現在は使われておりません。

この夢の賞味期限はいつですか

横浜に桜が咲きました