然るべき措置
@HasumiChouji
然るべき措置
「おい、ウチの息子が、ネット上で炎上騒動に巻き込まれてるだろ」
「仕方ありません。大人の男性が集団で女子中学生1人を(一部自粛)してる写真の中に御子息が写っていましたので」
「いや、そりゃ、判ってるよ」
「ですので、起きてしまった以上は、あとは、どう対処するか? が問題だと思いますが……」
「大体、なんで、あんな写真が流出した?」
「犯人は、写真に写っている誰かがでしょう。迂闊にも、マスコミ関係者や警察関係者にあの写真を渡しかねない誰かに写真を送ってしまった、とか」
「あのな、それが判ってるなら……」
「ええ、写真を流出させた可能性が有る者は限られていますので、既に犯人は特定しています」
「わかってるだろうな。ウチの息子を炎上騒動に巻き込んで、俺の地位を危うくするような真似をした野郎は……」
「御安心下さい。既に然るべき制裁を加えています」
「ああ、そうか……ところで、息子はどこに居る? 流石に今回は説教の1つも……」
「居ません」
「はぁ?」
「ですので、居ません」
「ここに居ないって事か?」
「いえ、どこにも居ません」
「『どこにも』の範囲はどこの事だ?」
「この世です」
「おい、何を言ってる? どうなってんだ?」
「ですので、例の写真を流出させたマヌケには然るべき措置を既に行なっております。……事故に見せ掛けて」
然るべき措置 @HasumiChouji
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます