第68話 【完】最強勇者は美少女エルフの母乳を飲んで、幸せに
ごくごく。
あー、上手い。
なんでこのエルフ魔王のおっぱいはこんな美味しいのか?
エルフ魔王たるミルキスは俺の頭を優しく撫で撫でしてきた。
〖えへへ。勇者様。あたしのおっぱい、美味しいですか?〗
【あぁ。母やシスターの母乳より……ミルキス。エルフ魔王の母乳のが比べようもないくらい美味いわ】
〖やったぁ!〗
彼女がジャンプし、俺の頭が埋められた巨乳が揺れる。
あ、勿体ない。
母乳が少し漏れてしまった!
俺はちゅーちゅーと少し恥ずかしいが、貪欲に吸っていく。
ミルキスは愛おしそうに、またもや俺の頭を撫でてきた。
なんだかんだ、美少女に頭撫でられるって嬉しいな。
はぁ、飲み干したぜ。
濃厚かつ芳醇なミルクは体にも良いらしい。
俺の魔力総量も魔力の質も、ミルキスの母乳を飲んでから随分よくなってる。
ミルキスはあははと笑って、
〖凄い食欲ですね〗
【あぁ。世界一美味いから、つい】
〖あはは〗
【ごめんな、飲んだくれで】
〖気にしないで下さい。勇者様のお役に立てるなら嬉しいです〗
俺は彼女の顔を見上げた。
するとそこには、綺麗な瞳。
絹のように流れる長髪。
満面の笑顔のミルキスがいる。
……嘘はついてないよんだ。
【俺は魔王軍を倒したんだぞ? 憎くないのか?】
〖とんでもありません! 勇者様は、あたし達を皆殺しにするどころか助命を他の人間達にしてくれた……ずっとずっと、感謝します〗
にこっと笑うミルキスの目には涙が浮かんでいた。
流れる雫が落ちて、俺の頬を伝う。
俺はぎゅっとミルキスを小さな自分の腕で抱きしめる。
〖勇者様?〗
【……ミルキス。その……好きだ】
彼女の体が一瞬震え、その後優しく俺の体が包まれる。
【愛してる】
〖もう、一歳にもなってない子供の言葉とは思えないですね〗
【うん。でも……大人になってもミルキスのこと、すき続けるつもりだから】
〖――〗
ミルキスが俺を抱く力、ほんのちょっと強くなる。
嬉しいけど、気恥ずかしい。
〖そう言ってくれて嬉しいですね〗
俺はミルキスの胸から顔を離す。
【ミルキス】
〖?〗
【もしミルキスが虐められたら、俺がミルキスを護ってやる】
〖――〗
【俺はミルキスの婚約者だ。頼ってくれていいからな】
〖……はい〗
彼女は紅潮した頬を抑え、恥ずかしげに俺をぎゅっと抱いた。
そしてそのまま、他の魔王軍メンバーと一緒に紅玉の宮殿へと歩き始める。
最初は殺し合っていたけど、今では婚約者だ。
ちょっと上を覗けば、はにかむ彼女がいる。
〖じゃあ、早速なんですが〗
【うん?】
〖あの魔王城、実は強力な魔物がよく出現するんですよ〗
【は?】
〖……勇者様のスキルで、倒して貰えますか? あの魔王城、先代の魔王から継承したんですけど、攻略してないダンジョンなんです〗
【えぇ、つまり……】
ミルキスが明るく笑って、
〖はい。クエストです。あの魔王城を攻略して、私達の新居にしましょう!〗
ぎゅっと俺をだきしめてくる。
っち。
仕方ない。
俺達の殺試合はこれからだったようだ。
【分かったよ。じゃあ、攻略しよう】
〖流石、勇者様! あたしより強力な魔物がわんさか出るので、頑張って下さい!〗
……現魔王より強いのが、かよ。
やれやれ、骨が折れそうだ。
【いいけど代わりに母乳寄越せよ】
〖も、勿論!〗
快晴の下、俺達は魔王城の中へ入り――深いダンジョンを攻略していく日々を始めるのだった。
転生したら最強勇者だったので、魔王城内でデスゲーム配信始めます。 @happy333
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