書架《国内SF》

卯月

国内SF

永遠に落ちゆくよりも潔く敵と散るのがおれの生きざま



惑星の最後の月が沈んでも蛍が空に河を描くよ



赦しなどどこにもなくてからっぽの僕のからだにピザの晩餐



このわたし、文字列、言葉、物語、今ここにいてあなたを記す。



ああこれでやっと眠れる茹で過ぎて涙も出ない生の終わりに



さようなら無数のわたし こんなにもわたしはおじいちゃんの孫です



旗を立て海をば越えよ人のは生ある限り決して滅びぬ!



立ち上がり初めて歩く人のごと死を生きる者と歩く青空



我思う故に我あり梓弓放たれた矢が射抜く蒼天



かめだって頑張っている背中には世界が詰まった甲羅をしょって



科学者は観察すべし人類が滅びに至る過程ですらも



青い空から落ちていく人生で最後の日でも空は綺麗だ



王が死にそして世界は黄泉返る わたくしたちは模倣子もほうしの舟



君がいないこの現実を生きていく泳ぐ魚と踊る黒鍵



火曜日はいつ来るでしょう山盛りのカットフルーツお好きでしょうか



11番ホームでお待ちしていますまた会える日を信じています



千年の夏に一夜の絶望を 君が好きだと言えて良かった



永遠の少女が暮らす楽園の夜空にはもう流れない星



運命に干渉してよ愛なんて言葉じゃ空も飛べないでしょう?



泣き顔が笑顔に変わりますように正しい歌を歌うAI

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