やたら顔のいい男(悪魔)とめちゃくちゃ顔のいい男(天使)の追いかけっこ

 とある悪魔の男と、それを罰さんとする天使の男の、執着含みの長い追いかけっこのお話。

 顔のいい男と顔のいい男が織りなす、感情のもつれのお話というかつまりボーイズラブです。
 まずもって悪魔と天使という、属性からして正反対のふたりのお話であるところが素敵。
 完全に敵対しているからこその関係性というか、「相手が自分を殺すかもしれない」という、この殺伐さが前提の上での執着がもうたまりません。

 特にマンセマさん、悪魔の人が個人的に大好き。
 小物、というわけではないんですけど、でも天使の彼とまともにやりあえば絶対勝てない、という力関係。
 その上で、口八丁で丸め込んだりあしらったりするような振る舞いがとても素敵でした。

 ネタバレになるので詳しくは触れませんけど、物語の帰着する先も好き。
 男から男への大きすぎる感情をたっぷり味わえる作品でした。