勝負
健さん
第1話
俺は猪木寛太。特に親友ではないが、悪友に馬場正一というのがいるが、ヤツとは腐れ縁が強く幼稚園から中学まで、常に一緒で、クラスも全学年一緒だった。いつも、何やらくだらないことまで”勝負”してきた。小学生での対決は、運動会での徒競走だ。6年間で、勝敗は、3vs3の5分。中学に入り水泳大会が、2度あったが、これも、5分だ。そして、高校に受験での勝負。あくまでも、俺と馬場の取り決めだから、県立だろうが、私立だろうが、世間一般論として、どっちが良いとかはない。なので、とりあえず県立に合格した方が勝ちと決めた。普段勉強なんてしないのだが、高校3年の受験シーズン勉強するのが、当たり前なのだが、俺は、必死に勉強した。しかし、県立に行くことになったのは、馬場だ。俺の負け。高校生になってから、特に遊んだりすることは、なかった。初めての別々の学生生活だ。とりわけ、小、中と、特に遊ぶという事は、なかったが、、。まあ、強いていえば、中学の頃川釣りに行ったけ。ちなみに、両者とも何も釣れず勝負にはしなかったが。そして、俺は、高校卒業後、最初に就職した会社が、飲料会社のコ〇コーラ。ある時、同僚の一人が、”ライバル会社”のペ〇シコーラと、合同で、合コンすることになった。男組は、6人。つまり3人ずつだ。女性陣は、看護婦らしい。そして、俺たちは、合コンする店に行った。すでに、女性組は、6人いて、ぺ〇シ連中も、いた。「どうも、遅くなりました。」と、席につくと、なんだ!馬場じゃないか!。馬場も、驚いている。「なんだ、知り合いか?」と、同僚の一人が、言った。「知り合いもなにも、腐れ縁の幼なじみだよ。」そして、飲めや、食べろで、場は、盛り上がった。女性とも、忌憚なく、話をして、観察していたが、やはり、彼女が、一番かわいい。その女性は、女優の内田有紀に、似ていて俺のタイプ。色々話かけたりするのだが、適当にスルーされてしまう。っていうか、馬場と何やら、話が、弾んでるようだし、いつの間に、仲良くなったんだ?男と女って相性か?結局俺は、”相手にされず”振られてしまい、馬場に獲られてしまったわい。現在馬場の女房が、”内田有紀”。何か、あいつに、ギャフンと、言わせたいな。色々模索して、いい事思いついた。ある日あいつに電話をした。「馬場か?彼女とは、うまくいっているのか?」「おー、あれから、3か月付き合っていたが、昨日プロポーズしたら、OKもらったよ!ヒヒヒ。」くそ~!何がヒヒヒだ!今に思い知らせてやるからな。「そうか、そりゃあ、おめでとさん。」腹が煮えくり返っていたが、言ってやった。「何か用か?」「お前さあ、たしか、昔から、高級腕時計集めるのが趣味だったよな。今でも買って集めているのか?」すると、馬場は、「おー、今でもいいのがあれば、ローンとかで、買ってるよ。それが、どうした?」「ならば、ロレックスの時計持っているだろう?正規の値段では、高くて手が出ないから、ロレックスの時計前から、欲しかっただけど、安く売ってくれないか?」「ロレックスの時計なら、結構あるぜ。じゃあよ、200万で買ったのが、あるけど、そうだな、お前とは、幼なじみだから、その半分の100万円で、売ってやるよ。」そして、3日後。ファミリーレストランで、待ち合わせにして、行った。すでに、馬場は、座って待っていた。「早速だけど、時計見せてくれ。」すると、大事そうに、ビトンのバックから、化粧箱を取り出した。そして、箱から出して見せた。「おー!さすが、ロレックスだな。本当に100万でいいのか?」「いいよ。」俺は、帯のついた札束100万円を出し、ヤツに渡した。ヤツは、特別確認もしないで、そのまま、ビトンのバックにしまい込んだ。あぶねー、あぶねー。長居は無用だ。俺は、そそくさと、ファミレスを出た。(やったぞ!!100万っていっても、上と、下は”本物の1万円札だが、98枚は、新聞紙だ。札束に見せるようにしたのは、苦労したわ。渡した時、確認されたら、一巻の終わりだった。心臓バクバクだったぜ。へへへ、、。今頃あいつ、血相変えているだろうな。そして、その足で、買取屋に行って、店員に見せた。「このロレックスの時計300万したんだけど、いくらになりますか?」そして、その店員は、隅から隅まで見るのかな?と、思っていたら、たいして見ないで言った。「ハハハハ、、お客さんふざけないでくださいよ。」「ふざけてなんかいないよ。何が、ハハハだ!失礼だな。」「失礼なのは、お客さんの方ですよ。冷やかしは、やめてくださいよ。よく見てください。本当ならば、ロゴが、ROLEX。この時計は、”ROLAX”になっているでしょう。バッタ物ですよ。偽物ですよ!!」
勝負 健さん @87s321n
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