女の子の可愛さとはなんだろう?
僕はこの物語を読んで、そんなテーマを突きつけられた気分になりました。
ラノベでの女の子、特にヒロインの可愛さとは、ある意味需要を追いかける可愛さで、ツンデレでも、ヤンデレでも、あざと可愛いでも、健気でも、活発でも、賢くても、その可愛さは「ある意味、理性で説明出来る」モノだと思います。出版されているモノに関しては、当然、可愛さの理由や特性を分析し、合否判定を受けるモノでなければ存在を許されないでしょう。
だけど、ここに現れためんどくさいヒロインは、ジャンルとしてはクーデレだですが、何か違うのです。デレが可愛い、それは間違いない、だけど単純にそうだろうか? おかしい、何か違う、そう言う風に考えさせられるヒロインなのです。
めんどくさい、これは間違いない。めんどくさいから可愛い? いや何か違う。
僕なりの物凄く強引な論法を担ぎ出すなら、「これはロリ」に近い(すいません、ホントすいません)。その理由とは、
「泣いてる小さな女の子の無垢なる可愛さ」、としか言いようがないからです。
僕はこの物語の主人公はヒロインのりんどうではあるけれど、冬夜という男の子が圧倒的ヒーローなのだと確信しております。彼なくしてこの物語は成立しません。
ヒロインはめんどくさく、脇役は圧倒的ヒーロー、どんな構造だと思われるでしょう。僕もそう思います。
この物語はそういう特別な「めんどくさい」構造から成り立つ、とても素晴らしい物語なのです。だから心の琴線に触れ、その「初めて体験する可愛さ」に魅了されてしまうのです。
児童小説として、ちょっと乱暴な言い方をすると、「その他大勢をぶっちぎる、暴発的でとんでもないテロレベルの可愛い物語」そう呼んで差し支えないです。
お勧め致します。
数多のヒロイン達を振り切ったこの「可愛さ」を、是非皆様も体験されて見て下さい。
宜しくお願い致します。