6歳児だけど前世知識で成り上がり

読み始めた時点の最新話まで200話以上を一気に読んでしまいました。とても面白かったです。

とくに序盤の、身体的にも非力だし社会的にも底辺からのスタートなのを知識と機転で頑張っていく展開は良かった。主人公の魔法の扱いが巧みなのも、単にイメージ力に優れているで流さず色々と理屈をつけていて、類似の他作品と違ったこのお話の魅力になっていると思います。

逆に中盤以降、主人公が個人戦闘力としても社会的立場としても強者の側に立ってからは、「現代知識を活用」というより「主人公個人の感性の押し付け」っぽさが目立ってくるのがちょっと残念。
いや、権力者なんだから自領の施策くらいは好きにして良いんですけどね。国家反逆+外患援助の敵領主を「子供がかわいそうだから」で許しちゃったのは現代基準でもありえないんじゃないかなあ……（未遂だから内密に収めようとかではなく、実際に国王一行を襲撃・監禁して公開処刑までしようとして民衆に他国への寝返り宣言演説しちゃった人物なわけで）。

とはいえ、そもそも主人公の価値観に共感できる読者なら違和感を抱くこともないでしょうし、これはちょっとなーと思う場面がいくつかあるのを含めても物語全体としてはとても楽しく読めるお話でした。

異世界転生、幼少期からの知識チート、血統チート、料理UMEEEなどのジャンルが好みな方はぜひ読んでみて下さい