『ずっと、一緒に…』(オリジナル詩)
野山 翔
『ずっと、一緒に…』
一緒に歩いてきたこの道
いつもと違って見える景色
初めて君の左手を取った
見合わせた顔
無邪気に笑うキミに、私も笑う
新緑に心弾ませた春
ヨーイドンで一緒に走った
木陰に逃げ込んだ夏
お互いの汗をハンカチで拭った
紅葉に心を躍らせた秋
遅くまで遊んで2人で怒られた
落ち葉を踏みしめた冬
はしゃぎすぎて転んで泣いた
ずっと歩いてきたこの道
何度も繰り返し見た景色
君が私の左手を取った
見合わせた2人の顔
キミの穏やかな笑みに、私は戸惑う
小さなことで喧嘩をした春
手をつないだままそっぽ向いた
暑くてジュースを買った夏
片手では飲めないねと笑った
伸びた影が重なった秋
横が見れずに少し離れた
寒くて手袋をつけた冬
布越しのぬくもりがもどかしかった
君の手が指を絡めた
驚いて見上げた顔
照れ笑いのキミに私ははにかむ
何度も2人で歩いたこの道
何度も巡った季節
答えが、ここにたどり着く
だから最後にもう一度
五月晴れの澄んだ空
今日は私が歩調を合わせる
蜃気楼の揺れる道
日傘分の隙間がもどかしく
涼やかに流れる風
伸ばし続けた髪を揺らす
静かに舞い落ちる雪
私の背中をそっと押す
今日まで歩いてきたこの道
ずっと見てくれていたキミに
初めて私から差し出す手
目を瞠るキミに、私は笑う
伸ばされた手をぎゅっと握って
いつもより一歩近づいた
今なら言える
私はキミが-----大好き
『ずっと、一緒に…』(オリジナル詩) 野山 翔 @sho_noyama
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