龍は千年、桜の花を待ちわびる

最後の夜、桜が舞い散る中
あなたの腕に抱かれて
何度も涙を流した。何度も愛を口にした。

あなたは、最後まで強い人だった。
2度と会えない絶望の中、私は強く生きた。


そうしたら、言われたの。

「 奇跡を起こしてあげるよ 」


そうして転生したはいいものの、
私は前世の記憶を朧げにしか覚えていなかった。

女子高校生になった私は、ある少年漫画に夢中になった。
その漫画の舞台は、かつて転生前の私が生きた世界だった。


そしてある日突然、私はその世界に召喚された。



奇跡とは一体何なのか。
果たして奇跡は、起こるのか…－。