第2話 入学式

初めて制服を着て学校へ行く日。どんな人、どんな場所が待っているのかな…。それなりの学校だったら良いのだけれど…。朝ご飯はホットドックだったけど一つしか食べられなかった。高校の入学式は中学の後にやるらしい。入学式だから親と一緒に行って帰る。お父さんとだけど、あんま気が乗らないなぁ…。でも、これからどんな人に出会うか…中学生活へ胸をドキドキさせながら家を出る…。「行ってきます。」


クラスへ入る。私は1-A。事前に配られた紙で知ってた。残念なことに、同じ小学校だった、嫌いな男子が同じクラス。でも、関わんなければいい。新しく、学校生活を始めよう。クラスは、高校のところより少し古さを感じるけれど、おんぼろって訳じゃない。逆に、歴史を感じる、ザ・学校って感じで好きだ。教室のとびらは、塗装の古さが感じれられるが綺麗な緑色の、上から吊り下げているスライド式の鉄製のとびら。丸いガラスが上の方にはまっていてかわいい。クラスにはもう何人か来ている。でも女子はいない…。元々、エピステーメーコースは女子が少ないから…。このコースを簡単に言うと、科学的な思考をするコースらしい。 “science”は、ラテン語の“scientia”。科学の発祥の地の言語、ギリシア語では“episteme (エピステーメー)”、もともとは「知識」という意味らしい。だからエピステーメーがコースの名前に付けられたらしい。めんどくさすぎ。本を読んでいるうちにみんな来てたみたい。先生の自己紹介を聞いて…。席が後ろの女の子に話しかけてみる。

「ねえ、名前なんていうの?私は桃月 褐。」ドキドキするなぁ。

「うちは都岐根 紗千。よろしくねぇ。」紗千…桜花中学で初めての友達!

「よろしくね!!」嬉しい!!


先生の誘導で体育館へ行く。いよいよ入学式。入場間違えないかな…。そんなこと考えてたら、色んな知らないところを通って着いていた。失敗もなく入学式は終わったけれど、ずっと前に座ってた男子がうるさかったなぁ。


クラスへ帰って挨拶して帰る。みんなと親のいる門のところまで降りた。

「褐、また来週!」挨拶してくれた!私も挨拶して帰ろう。

「うん!紗千、またね。」今日はドキドキしたけど意外と楽しかったかも。いい学校かもしれない…。これから時間をかけてもっとみんなと仲良くなろう。そう心に決めて家へ帰った

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