メリーさん。その名によって思い出される記憶は、二つのパターンに分けられます。雪のように白い羊を飼っていたメリーさんと、外国製の人形のメリーさんです。「私、メリーさん。」と来れば、童謡ではなく都市伝説を思い起こす方が多いでしょう。何度も電話がかかってくるアレです。
非通知の怪しい電話。間違い電話だと教えてあげたい親切な人でなければ、気味が悪いと感じてしまうはずでした。
しかし、本作に出てくる登場人物達は、メリーさんからの電話を取ってしまうのです。
命を取られちゃわない!? 大丈夫?
そんな読者の焦りは、思いがけない事実に塗り潰されていくのでした。
怖さ耐性が皆無の方でも楽しめる、ほのぼのとした不思議な世界へ足を踏み入れてみてください!