私の宝もの

カビ

第1話 「少女不十分」著 西尾維新

記念すべき第1回目の作品は、「物語シリーズ」「戯言シリーズ」「忘却探偵シリーズ」などで大人気の西尾維新さんの「少女不十分」です。

信じられないほどの筆の早さで有名な西尾維新さんは、数々のシリーズを完結まで書き切っています。

現在の著作は、100冊を超えています。

そんなクオリティはもちろん、早さに定評のある西尾維新さんですが、この「少女不十分」の帯には、「この小説を書くまでに10年かかった」と書いてありました。

ちなみに、西尾維新さんの作家業10周年を記念して出版されたのが本書です。

この帯を信じると、デビューからずーっと温めてきた話であると考えられます。

西尾維新ファンとしては、読むしかないでしょう。

当時、高校生だった私も、書店で即買いして、帰りの電車で早速読み始めました。

1日で読み終わりました。

その日は、「少女不十分」しか頭になかったと言っても過言ではないくらいだった。

あまりに自分の好みにマッチしていて、これは私のために書かれた小説なのではないかと馬鹿丸出しなことを考えてしまいました。

ネタバレはしないと決めているため、名シーンをここで語ることはできないが、できるだけ皆さんが読む時に支障がない程度に、どんな話かを説明します。

大学生の男が、女子小学生に誘拐される話です。

書き損じではなく、本当に20歳の青年が、10歳の女の子に誘拐されます。

こんな面白いことがあるでしょうか。

しかも、この小説の冒頭で、事実を記していると書かれています。

小さい頃から小説を読みかじっていた同士なら、当時の私のワクワクが伝わるでしょう。


私は今、「表現者」をテーマにカクヨムで小説を書かせてもらっています。

自分の中にある得体の知れないものを表現してお金を稼ぐ人間達を書くべく、日々精進しております。

私が、そういう小説を書こうと思ったのは、「少女不十分」の影響であると、ここに白状します。

天才が、「小説」とはどういうものだと考えているのかが知りたかったら、ぜひ、一読願いたい。

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