語りたいけど語れない。なぜなら私と彼女は違うし、彼女と私の「死」も違う。けれど読むほどに心の奥底にある、ざらざらとしたなにかに触れてくる、そんな作品です。読む人によって感じるものは違うでしょうが、私はこの作品を「すごい」としか言い表せない感覚に陥りました。
そういえたらいいのだが。炬燵でぬくぬくした死は、なかなかそういうわけにはいかない。入間しゅかさんの存在を知らせたい方々の顔がいくらか浮かぶ……だから私はレビューをかく。もしかして、私のことかも?これ、俺だ。それは正解。全員正解。この作品はシリアスだけれど、おそらく実在のしゅかさんは、死をばったばったと薙ぎ倒す技の持ち主。深淵を見たかもしれない。あなたに。
死って結局なんなのか?死を動物の名前に置き換えればペットとも捉えられるが、ならばなぜ「死」なのか。その正体を考えれば考えるほど、我々は「死」について考えてしまうという罠……わからないからこそ、こうして思考しなけらばならないのが面白いところ。