第2話 母親なんだろ。
あれから二年という月日が流れた。俺は喋ったり立ち上がったりしても違和感のない年になっていた。
「パパだっこ!!」
この家の家族構成は40代の父親。中学二年の姉?ということになってるのか?そして俺、蒼玉(サファイア)そして双子の妹の薔薇輝石(ロードナイト)とりあえずめちゃくちゃな名前付けられた。役所では俺らの母親はすでに死んだということになっていて俺らは養子扱いになっている。
「パパはやくだっこ!」
「はいはい待ってろ、ナイト。」
だが俺は知っている。本当の母親はこの中学生のルビーだということを。
「じゃあファイアはお姉ちゃんが抱っこしたがるからねー!」
「ルビーお姉ちゃん、ありがと!」
ここで過ごしてみて思ったのはここはとにかく田舎だ。コンビニまではざっと2時間はかかる。なんなら隣の家までは30分以上かかると思う。母親のことを聞いてみるか?
なんて誤魔化すのかなwおっと、性格の悪さがここでもきた。だが実際、ナイトも物心ついたら疑問に思うはずだ。今のうちに設定を決めておかないと面倒なことになるぞ。
「ルビーお姉ちゃんってスマホとか持ってないの?」
「スマホなんてどこで覚えたの?そうだね。持ってないなぁー。持ってたとしてもネットが繋がんないからなー。」
「あともう一個質問あるんだけどいい?」
「うんっ!お姉ちゃんになんでも聞きな!」
「俺たちのお母さんってどこにいるの?」
その瞬間、ルビーは目を丸くした。
「私が小学校四年生の時に交通事故で死んじゃった。」
用意してたのような返し方だな。
「そうなんだ。でも僕、お姉ちゃんがお母さんみたいで幸せだよ!」
ルビーは眼を潤す。
「そんなこと言われたらお姉ちゃん、泣いちゃいそうになんじゃん。」
姉は実の母親!! 人混みご飯 @hitogomigohann
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