こころにそそぐ【短歌廿首】
常陸乃ひかる
久方の散歩日和
日の長き
もう
やりたいと思い継続できぬ
昼過ぎて カフェでお茶して 窓
下校する児童に
思い出す故郷の母と
久方の散歩日和の
明け方の外へ
薄暗し けれど心は晴れ晴れと 夜気に重なる寝起きの吐息
街灯の光を浴びて踊る雨 西に東に顔にもモロに
首筋にぽとりと垂れる
猫を抱きブランコを漕ぐ黒い影 濡れた
帰宅して、布団に入り、まどろみて、眠気認めぬ通勤時間。
台風の通知をよこす気象庁! 心弾ませおやすみなさい!
――台風を強く望んだ昼過ぎに端末を見る、あす晴れと知る……。
ああイヤだ嫌だ厭だと嘆いても 言い訳できぬ朝焼けの圧
昨年の夏にポチった日焼け止め バッグの底で発掘作業
さあ行くか、異次元キメる絶望の世。心だけでも
こころにそそぐ【短歌廿首】 常陸乃ひかる @consan123
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