花は、きっとどんな場所でも咲き誇る。

遣唐使の廃止が議論されている世論のなかで、ナツは唐へ留学することに。
彼の見送りをしに来た桜鬼は、ナツの幼なじみであり帝の妃となったハルの話をする。

遠い異国と同じように隔たった世界は、けれどもいつかは一つだったのだと、桜の木の傷が告げる。

ひとつの場所で華やかに咲き誇るであろうハル。
海流に身を任せ、故郷から新天地へと行くナツ。

中世日本を舞台にした「春にさよなら」です。