姉妹だけど、私は……

「美葉、朝よ」


 そんな声が聞こえてきて、私は目を覚ました。

 すると、直ぐに目を覚ました私と、ベッドで私の事を抱きしめてきているお姉ちゃんと目が合った。

 私の足がお姉ちゃんの足に絡んでるから、ベッドから降りられなかったのかと思って、私は昨日のことを思い出して、恥ずかしい気持ちになりながら、離れようとしたら、お姉ちゃんに唇を重ねられた。


「んっ」


 昨日の夜みたいに、舌を入れられることは無かったけど、私はいきなりのことでびっくりして、一気に目が覚めた。

 

「な、何するの」


 そして、お姉ちゃんがキスをやめてくれたところで、私はそう言った。

 

「おはようのキスよ?」


 すると、お姉ちゃんは当たり前のことのように、そう言ってきた。


「そ、そんなの、ふ、普通の姉妹はしない、から」

「ええ、そうね。でも、今日の夜中、美葉の方から、普通の姉妹がしない、エッチなこと、してきたんでしょ?」


 そ、れは、そう……だけど、だって、仕方ないじゃん。……最初は、私が悪かったけど……その後は、お姉ちゃんが悪いんだよ。


「ふふっ、美葉、好きよ」


 私がそう考えていると、また、そう言って、お姉ちゃんがキスをしてきた。


「んっ、ま、またっ」


 さっきのおはようのキスとは違って、短いキスではあったけど、キスをされたことには変わりないから、私は責めるような目で、お姉ちゃんを見た。


「美葉、責任取って、結婚を前提に私と付き合ってくれるわよね?」

「け、結婚とか、意味わかんないし。わ、私まだ、中学生だし……」


 お姉ちゃんにそんなことを言われた私だけど、まだ、中学生なんだから、そんなの、わかんないし。


「昨日、美葉が責任取ってって言ってたじゃない。だから、私はちゃんと責任、取るわよ。美葉も取ってくれるわよね?」

「た、確かに、昨日は、頭がふわふわして、そんなこと言っちゃったけど、わ、私たち、姉妹、なんだし、お、お姉ちゃんのことだって、別に、好き、なんかじゃ……なんかじゃ……ない……ことも無い……けど、し、姉妹、だし」


 私はお姉ちゃんに抱きしめられながら、そう言った。

 すると、途中から、お姉ちゃんが頭を撫でてくれだした。


「で、でも……お、お姉ちゃんが責任、取ってくれるなら、わ、私も、責任、取る、よ?」


 そう言って、今度は私から、キスをした。

 だって、さっきから、ずっとお姉ちゃんの方からキスしてきてたから、仕返しとして、びっくりさせたかったから。

 すると、お姉ちゃんは嬉しそうにして、一瞬だけ、私の狙い通り、びっくりしたような反応を見せてくれたけど、直ぐに、お姉ちゃんの方から、舌を入れて、絡めてきた。


「んっ」

「美葉がやっと素直になってくれて良かったわ。……それと、学校の準備、しないとね」


 そして、舌を絡めるのをやめて、私を抱きしめるのもやめたお姉ちゃんは、ベッドから降りてそう言った。

 ……別に、私はいつも素直だったけど。……まぁ、それはいいや。……そんなことより、今日、学校、あるんだよね。……もっと、お姉ちゃんとこうしてたかったな。

 でも、仕方ないし、起きないと。


「……お姉ちゃん、もう一回だけ、しよ?」

「ええ、もちろんいいわよ」


 そう思いはしたけど、私は両手を広げて、恥ずかしい気持ちを我慢しながら、そう言った。

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お姉ちゃんで遊んでたらいつの間にか取り返しのつかないことになっていた シャルねる @neru3656

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