第2話 レイカさん

私はとりあえず、そこら辺を漂っている。幽霊になって、空を自由に飛べるようになったからだ。そんなことをしていると、人ぽっいナニカを見つけてしまった。………。ナニアレ、オイシイノ?美味しいわけがなさそうな見た目だ。目があった。

〈…………。〉

「………。」

ナニカはこっちに近づいてきた。近くになると姿は黒いモヤモヤが集まった物だとわかった。

〈………。〉

私は、逃げ出した。アレは絶対にヤバい奴だ!私は全力で逃げたが、黒いモヤは私を追いかけて来た。意外と早い!!追いつかれる!!私に黒いモヤが触れようとした瞬間に、何かがとんできて黒いモヤを消し飛ばした。

『あなた、大丈夫?』

「ありがとうございます!!」

『無事らしいね。私は、紫矢シヤ 霊華レイカ。レイカって、呼んでね。』

「よろしくお願いします。私は、紫矢シヤ 幽華ユウカです。レイカさんは、何を投げたのですか?」

『あぁ〜、アレ?アレは魂のエネルギーを使った、矢ですよ?』

「矢?」

『えっ?使えないですか?』

「どうやるのですか?」

『えぇ〜っと。まず、自分の中の思う武器を想像してください。その後、それを持ったと思って振るってみてください。』

私はなんとなく刀を想像して、振るってみた。実際に刀があられた。

「?!」

『おぉ〜!刀ですね。浄刀・聖化ですね。』

「なにそれ?」

『紫矢家の伝説の刀ですよ。私の浄弓・聖必と同じぐらい強いです。』

「えっと?」

『その刀は、あの黒いモヤこと、を必ず浄化させられる刀なんです。』

「アレは、彷徨い人って名前なんですね。初めて知りました。」

『??』

『ユウカは、幽霊歴何年目?』

「正確にはわかりませんが、3時間ぐらいじゃないでしょうか?」

『なら、納得だわ。いろいろと教えとくね。まず、アレは彷徨い人と言って、幽霊が彷徨い人に触られると吸収されて彷徨い人の養分になるの。それから、彷徨い人は魂のエネルギーしかダメージを与えられない。幽霊だから、魂のエネルギーは使い放題だけど、使い過ぎると少し疲れるよ。あと、たまに幽霊自身が彷徨い人になることがあるんだ。理由は分からないけどね。私に分かることは以上かな?』

「いろいろと教えていただき、ありがとうございます!!」

『いいの、いいの。それが先輩の仕事だから。私はもう行くけど、ユウカはどうするの?』

「私はレイカさんについていこうと思います。」

『えっ!?いいの?!やったぁ〜。寂しかったんだよね。』

「他の人が気づいてくれないと寂しいですもんね。」

『そうなの!!』

「じゃあ、行きましょうか。」

『お〜!!』

私はレイカさんと言う、心強い味方と一緒に飛んで行くのだった。

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自殺して幽霊になったので、幽霊を満喫します! ケモナー分身体 @yosuke0820

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