私は何時だって、浮いた存在だった。

仕事の関係で、シドニーに行くことになったナツは、懐かしい桜の木の場所で、ハルと再会する。
記憶の中で成長しなかった十二歳のハルは、出会った瞬間時が流れ、今では母親になっていた。

成長しないことを負い目に感じること。
変わらないことに懐かしさを覚えること。

ナツから見たあの時のハル。
ハルから見たあの時のナツ。

時間の流れが交差し、様々な方向から「今」を見つめるナツが出した答えは。