墓地経営者の顔
@sho-pasta
墓地経営者の顔
空が赤く染まっていく。だんだんと暗くなる中、墓地経営者は起床した。彼は特異体質を持っていた。自分の体質のことは自分が一番わからない、ということを彼は顕著に表していた。
夕陽が沈んだ後、彼は一人で墓地を歩いていた。時折立ち止まっては、一言二言を話してまた進んでを繰り返していた……
そう、彼以外は『誰も』いない墓地で。
「今日はハルスケさんですね。どういたしましょうか」
「ひ孫さんの顔が見たい、ですか。では自動車を出すのでついてきてください」
彼はそう言って自家用車まで行って、まるで誰かを乗せるかのように、助手席側のドアを開けて閉め、彼自身は運転席に座った。
しばらくすると、車は市街地へと出た。彼は車を一軒の家の前に停めた。彼は「それでは」と言ってまた助手席のドアを開けて車へと戻り走り去って行った
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