異世界転生した江戸の花魁は転生先が悪役令嬢だったけどそもそも乙女ゲームってなんですか？

花魁、転生す

私は秋天瀬白、目の前に座るのは『めがみさま』と言うらしい

だが私は花魁で先程まで花魁道中で客を迎えていたわけだが...どういうこっちゃ？

『貴方には乙女ゲームの悪役令嬢に転生してほしいの』

「『てんせい』とは何故に？」

『転生っていうのは生まれ変わることかしら？』

「じゃあ『おとめげーむ』とはなんですかぇ？」

『乙女ゲームと言うのは仮想の世界で自分が主人公と置き換えて恋愛を楽しむことよ』

「そうでしたら私はもう花魁として常に男と寝ていたからそういう物かしらぇ」

『少し違うけど...貴方にはこれから死ぬ運命の女の子に転生してほしいのよ』

「めんでぃくせぇから勝手にどうぞぉ」

『分かったわ――では言ってらっしゃい―――ご武運を』

めがみさまは私の前で祈りのポーズをして言った

私が目を覚ますと......小さな少女になっていた

起き上がり鏡を見ると長い黒髪に手入れされた美しく伸びた銀髪に、黒目は碧眼に、そして美貌は前の私と正面から張り合えるくらいに美しかった

「ほぇ外人さんだべな」

私はすべすべの頬を触りながら鏡に映る8歳の少女を見た

死ぬ運命になるんでだら私が少しでも手伝わねば将来がかかったるだべ

「お嬢様、レッスンの時間です」

着物じゃないふりふりの外人が来ているのような服を来たおかっぱの少女が頭を下げた

これはついて来いって意味だべか？

私は大人しくおかっぱについて行く

おかっぱがある部屋の前で止まり部屋の障子？を開けた

中には年寄りがめがねをかけてギラリと睨んでくる

このくらい花魁として生きている中ではよく受けた視線よ

「お嬢様、遅かったですわね、わたくしが待ちわびてしまいましたわ」

ふむ、この世界の者はこういう口調をするんだべな

なるべく真似をしなきゃ

「すみません、遅れましたわ...ところで貴方は...誰でしたっけ？」